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【ZOOM】NHK「ネット同時配信」へ意欲 受信料制度など改革が必須に (1/2ページ)
このニュースのトピックス:NHK改革
NHKが放送番組の「インターネット同時配信」に意欲を見せている。既にNHKオンデマンドで行われている番組単体のネット配信などとは違い、同時配信が行われれば、電波を必要とせずにネット経由でテレビを日常的に見られるようになる。福地茂雄会長は「お客さま(視聴者)に合わせていくのが義務」と説明するが、実現には放送法の改正や受信料制度の見直しなど、公共放送の位置づけそのものを問い直す“大手術”が必要になりそうだ。(三宅陽子)
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「番組を見る形が変わりつつあるときに、“売り手”は変わらなくていいのか。お客さまに合わせた放送の在り方があるのではないか」
福地会長は4日の定例会見でこう述べ、テレビ番組の同時配信に乗り出す意向を表明。「今から準備を進めていかないと、(平成24年度からの)次の経営計画は作れない」とも語った。
NHKが想定しているのは、インターネットに接続されたパソコンや携帯端末への番組配信。新たな業務であるため放送法の改正が必要で、福地会長は総務省に改正を求めていることも明らかにした。
この「決断」は、NHKを受信できる受像機の設置を受信料徴収の根拠としてきたNHKにとって、大きな意味を持つ。テレビを見られるパソコンや携帯電話は既に普及しているが、これらは電波を受信している点で従来のテレビと違わない。同時配信では、ネット環境があればテレビが映ることになり、当然、受信料徴収の前提も変わることになる。