ニュース:エンタメ RSS feed
【ZOOM】NHK「ネット同時配信」へ意欲 受信料制度など改革が必須に (2/2ページ)
NHKは10月下旬、会長の諮問機関として外部有識者らで組織する「受信料制度等専門調査会」を設置。受信料や公共放送の在り方の議論をスタートさせた。福地会長はドイツで検討されている全世帯・事業所から受信料を一律徴収する考え方も「(議論に)当然、入ってくるのではないか」とも表明。調査会が来年6月をめどにまとめる意見は、次期経営計画に反映させるとしている。
こうした動きについて、砂川浩慶(ひろよし)・立教大准教授(メディア論)は「(ネット同時配信に)本当に視聴者ニーズがあるのか、公共放送としてやらなくてはいけないサービスなのかという点で、データに基づいた議論が不可欠だ」と指摘。民業圧迫につながる可能性も含め、「公共放送・NHKの役割とは何かという根本的なことが改めて問われる」としている。
一方、民放各社は「どういうことをやろうとしているのか詳しく聞いていない」(早河洋・テレビ朝日社長)、「受信料をベースにした形態になじむものなのかを見させていただきたい」(細川知正・日本テレビ社長)などと静観の姿勢を示しながら、NHKの出方を注視している。
◇
■BS確認メッセージ 1カ月契約ない場合は再表示へ
NHKは12月から、受信料を未契約のままBSデジタル放送を視聴しているテレビに表示する設置確認メッセージについて、視聴者の連絡から1カ月経っても契約がない場合は、電話などで連絡した後に再度表示すると発表した。
広報部によると、BSでは受信機設置後1カ月を過ぎても契約がない場合、連絡を求めるメッセージを画面に表示。視聴者が氏名や住所を連絡すると消しているが、12月からは、連絡後1カ月を過ぎても契約がない場合、再度表示する。これにより、NHKは年間の支払い者が約1万5千件、受信料収入が約1億円増えると試算している。