「愛の温度計」、今年はひっそりと設置

 資金流用で国民から非難を受けている社会福祉共同募金会が29日、ひっそりと「愛の温度計」を設置した。昨年までは大々的な除幕イベントを行い、ソウル・光化門の目立つ場所に設置していたが、今年は本社(ソウル市中区)社屋の壁に温度計のオブジェを設置するにとどまった。

 社会福祉共同募金会は29日、「『希望2011分かち合いキャンペーン』を12月1日から来年1月31日まで展開する。愛の温度計は今年、ソウルでは温度計のオブジェに代え、蔚山支社だけに温度計を設置する予定」と発表した。愛の温度計は、同会が毎年募金目標額を定め、12月から2カ月間にわたり募金活動を行い、その過程を温度計で示すために設けられていた。昨年は全国15カ所に設置され、過去11年間はすべて目標額を達成した。しかし先月、職員らの資金流用が発覚し、会長や事務総長を含む理事20人全員が辞任した。このため今年は、愛の温度計が設置されないものとみられていたが、例年に比べ小規模の温度計が設置された。同会はこれについて、「今年も募金運動を展開するため、募金の現況を市民に知らせることにした」と説明した。

社会福祉共同募金会が29日、本社社屋の壁に「愛の温度計」を設置した。同温度計は、昨年までは大々的な除幕イベントを行い設置されていたが、今年は資金流用事件の影響からイベントは行わず、ひっそりと設置された。/写真=キム・ジホ・インターン記者

イ・ヨンミン記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
関連記事
記事リスト

このページのトップに戻る