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十勝毎日新聞社ニュース

TPP反対 国内最大4000人が気勢

2010年11月29日 14時44分

 環太平洋連携協定(TPP)の交渉参加に反対する「TPPから食卓と地域社会を守る十勝大会」が28日午後2時、音更町内の十勝農協連家畜共進会場(アグリアリーナ)で開かれた。管内の農業や商工団体など約4000人が参加、TPP関連では国内最大規模の集会となった。

4000人が参加したTPP反対集会

 十勝地区農協組合長会、全十勝地区農民連盟が主催し、各業界21団体の共催。石川知裕衆院議員、管内選出の7道議も参加した。「TPPから十勝を守ろう!」と書かれた鉢巻き姿の農業者らで、会場内は埋め尽くされた。

 十勝地区農協組合長会の有塚利宣会長が「オール十勝として大変な事態だという共通認識。一緒にこの難局を乗り越えていかなければならない」とあいさつ。全十勝地区農民連盟の山田富士雄委員長は「車が大事なのか、機械が大事なのか。人の命、食が大事だ」と述べた。

 (1)TPP交渉への参加反対(2)すべての貿易交渉で例外措置として重要品目の関税を維持−を柱とする大会アピールを採択。最後に十勝地区農協青年部協議会の黒田栄継会長、十勝地区JA女性協議会の河田さえ子会長の音頭でガンバロウを三唱した。

 十勝総合振興局の試算によると、TPPに参加した場合、農業産出額で1382億円、十勝全体で5037億円の損失が生まれ、4万人が失職するとされている。

オール十勝で危機感共有
 「地域を守れ!」−。28日に音更町内で開かれた環太平洋連携協定(TPP)の反対集会には、農業者だけではなく商工業者や労働・消費者団体の関係者が集まり、TPPに「断固反対」する姿勢をアピール、オール十勝の思いを国に届ける決意を共有した。

 竹林孝十勝総合振興局長、米沢則寿帯広市長、高橋正夫十勝町村会長、高橋勝坦帯広商工会議所会頭、嶋山亮二十勝消費者協会連合会副会長、小野隆連合北海道十勝地域協議会会長の6氏が意見表明。

 米沢市長は「農業はもとより関連産業も深刻な打撃を受け地域が崩壊する。食の安全・安心、食料の安全保障の観点で十勝のみならず日本への影響は甚大」と語気を強めた。十勝町村会の高橋会長は「食料、農業、漁業は生命産業の第一線。暮らしそのものを根底から変えてしまう大変な協定になる」と訴えた。

 嶋山副会長は消費者の立場で「食料を他国の状況に委ねるのは危険だ」、小野会長は労働者の立場で「十勝の労働者4万人の雇用が失われる」と懸念を示した。

 一般の農家はそろいの鉢巻き姿で、断固反対をアピール。更別村の田井一彰さん(31)=畑作=は「農業者にとってメリットが1つもない。大会の声が反映されてほしい」、芽室町の武田美晴さん(53)=同=は「目先の利益や不況の批判の矛先を変えるために農業を犠牲に差し出すTPPは許せない」と語った。

 帯広市内の主婦(67)は「4000人も集まったので国を動かす力になってほしい」と話していた。

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