“役者の命”ともいえる大切な顔をボコボコにした男に、ついに逮捕状が出た。男は所在がわからなくなっており、警視庁は身柄を確保し、容疑が固まり次第、逮捕する方針だ。
現場とされる東京・港区西麻布のビル11階の会員制カラオケバーの関係者が事件後、周囲に「中南米系ハーフの男が殴った」と名指しで説明していたことも判明。関係者によると、男は以前、解散した都内の暴走族の関連グループなどに所属したこともあるという。
捜査関係者によると、海老蔵は25日未明の事件当時の状況について、知人の暴走族のリーダーが酔いつぶれ、介抱していたところ、男から「お前が飲ませた」と因縁をつけられたと説明。その後、店の外に逃げ出したが、追いかけられて外で殴られた。海老蔵は「リーダーの名前は言いたくない」「顔をかばうのに必死だった」と話していることも新たにわかった。相手から一方的に殴られたようだ。
捜査1課などによると、海老蔵は24日午後11時ごろから、西麻布のバーで、舞台仲間と酒を飲み始め、25日午前0時半ごろ、1人で店を出た。同午前2時半ごろからは、西麻布の別の店で知人の暴走族のリーダーやその仲間2〜3人と酒を飲み、その後にビル11階の会員制カラオケバーでトラブルになったとみられている。
その後、目黒区の自宅に帰り、妻でフリーキャスターの小林麻央(28)が110番通報し都内の病院に救急搬送された。ほお骨にひびが入るなど6週間の重傷だった。帰宅した際、携行していた携帯電話やキーホルダーがなくなっていたという。
警視庁は入院先で海老蔵から事情を聴き、28日に被害届を受理し、本格的な捜査に乗り出していた。現場とされる会員制カラオケバーの家宅捜索令状も取っており、さらに海老蔵や店関係者から事情を聴くなどして事件の全容解明を進める。