スペイン女性が太陽を「個人所有」、ゴア氏「彼女を訴える」

  宇宙の恒星や惑星の所有を取り決めた国際条約の盲点を利用して、スペインの女性が太陽の個人所有申請を行って役所の認可を得た。これに対して環境保護に取り組んでいるアメリカのゴア元副大統領は「地球温暖化の責任で彼女を訴える」とコメントした。中国網が伝えた。

  太陽を「個人の財産」としたのは、スペインに住む49歳の女性。以前、アメリカ人が月をはじめとする太陽系の惑星を個人所有しているのを知り、今年9月より太陽の個人所有申請手続きを始めたという。彼女によれば国連の「外層空間条約」では国家による恒星や惑星の所有を禁止しているものの、個人所有に関する規定はないとのこと。そこで、現地の公証役場に申請を行ったところ、驚きながらも職務に忠実な公証人のおかげで無事申請が受理されたそうだ。

  太陽の所有者となったこの女性は、これから太陽を利用する人から料金を徴収し、その半分をスペイン政府に、20%をスペインの高齢者年金に寄付するつもりだ。また、残り10%ずつを研究費、地球の飢餓解決、そして個人のポケットマネーに充てる予定にしている。どのようにして徴収するかはこれから考えるとのこと。うかうか日光浴などできない時代がやってくるのだろうか。

  そんな彼女を、ゴア元副大統領が訴えるという。ゴア氏は27日に記者会見の席でこの件に触れ「彼女の『持ち家』である太陽が地球の温暖化問題を招いている責任をとってもらう」趣旨で法定に訴状を提出するとコメントした。また、「スペイン政府も被告に入れるか検討中。女性は太陽で得たお金をスペイン政府に渡そうとしている」「このようなお金を安易に自分の財布に入れてはいけない」と意見を述べた。

  ゴア氏の訴えに対して、この女性からの反応はまだないという。(編集担当:柳川俊之)

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