きょうは日帰りで岐阜に行く用があり、昨日の土曜日もなんだかんだと仕事があってかなり疲れているので、手短に記したいと思います。産経は本日の朝刊で、民主党の松崎哲久衆院議員が今年7月、航空自衛隊入間基地で開催された納涼祭で空自隊員とトラブルを起こした問題について、防衛省の聞き取り調査報告に基づいて続報(図入り)を書きました。
この件に関しては、産経が11月18日付紙面で「松崎議員 自衛官を〝恫喝〟 逆走指示『だれだと思っている』」という見出しの記事を掲載したところ、松崎氏は自身のホーム・ページで「民主党議員を片端から悪者に仕立て上げようとの魂胆が見え透いていて」「新聞報道の名に値しない」と反論してきました。
また、民主党の参院幹部は後輩記者にわざわざ「松崎は産経を訴えようかと言っているぞ。あることないこと書けばいい」と言ってきました。国会の議論の場でも、政府・与党側から事実関係を確かめもせずに産経の記事を貶める声が聞かれていました。
さて、そういう経緯を踏まえて、今朝の産経は防衛省の聞き取り調査に基づき、「松崎議員 自衛官〝恫喝〟の詳細 『おれは歩きたくない』数回たたく」との記事を載せたのですが、いつも私が言うように、新聞紙面は狭く、十分言い尽くしたとは言えない記事となってしまいました。
当初は、上から「70行(12字組)」という指定が降りてきて途方にくれたのですが、理解あるデスクの尽力(他の記事を削るなど)もあり、なんとか「90行」としてもらいました。でも、それでも、すべては書き尽くせません。よく、読者から「どうしてこの点を書かないのか」であるとか、「なんで取り上げない」とかご批判をいただくのですが、ネットと違って新聞紙面はいかに内容を圧縮し、または枝葉を切るかが勝負でもあるのです。
…短信とするはずが、前置き説明が長くなってしまいましたが、今朝の記事で書き尽くせなかったことを記します。記事では、以下のようになっている部分です。
《調査はまた「隊員Bは胸をつかむように押されたと言っている」としたものの、「同僚隊員からは死角で、目撃証言は得られなかった」とした》
この部分について、防衛省の報告書は、さらに以下のようにあえて付け加えているのです。
《なお、周囲には、民間人がたくさんおり、現場を見ていた》
…これは、素直に受け止めれば、自衛隊員の証言としてはトラブルの当事者となった本人の証言しかないけれど、大勢の人たちがその場を目撃しているんですよ、ということをやんわりと言っているわけでしょうね。また、報告書はトラブルの仲裁に入った狭山市議の実名も書いています。
さらに、当事者である隊員が、その場で上司に「あやまれ」と指導されたにもかかわらず、謝罪を拒否したということも記されています。松崎氏はHPで「ムッとしたが挑発に乗ったらダメだと分かっているから立ち去った」と書いていますが、防衛省調査の具体性に比べ、いかがなものかと。
北沢俊美防衛相は26日の参院予算委員会で、自民党の世耕弘成氏が「この事実関係はどうなっていますか。松崎議員と入間基地のトラブルは」という質問に、こう答えました。
「自衛隊、防衛省でする方は終了している。松崎議員の方の(民主党による)調査はいま進行中であり、途中だ。これは整合性を図らなければいけないから片方だけとは言えないのでご理解を願います」
…さて、産経が入手した聞き取り調査の報告書は18日付です。それから8日もたった時点での北沢氏の答弁は、なんとか事態をうやむやのうちにごまかそうという姿勢があるように思えて仕方がありません。国会は、12月3日に閉会するので、それまでしのげばいいのだという。
おそらく、民主党側は松崎氏に対する調査などほとんどしていないだろう思います。野党時代から、身内にはとことん甘い党でしたから(違っていたら謝ります)。
今回の国民の表現の自由を奪い、堂々と民間人に検閲を行う言論統制的な防衛事務次官通達が出されたきっかけの一つは、この松崎氏と空自のトラブルがあるとされます。仙谷由人官房長官は「たとえ民間人であっても、自衛隊施設内では言論の自由は制限される」と、記者会見で明言しましたが、そんな憲法解釈がどうやったら成り立つのか理解できません。
おそらく、これまでずっとそうだったように、「官房長官である俺が法律だ」とばかりに法を恣意的に歪め、政権と己自身の保身を図っているだけなのでしょう。本当に、国民も安くみられたものです。まさに、菅政権は「自由と民主主義の敵」だというしかありません。
しっかし、本当に徹頭徹尾、あらゆることを国民の目から隠そうとしますね、この政権は。隠蔽こそわが命、とでも信じているのでしょうか。…なんか疲れてぼーっとしてきたのでここまでとします。すみません。
by roselica
空自入間基地のトラブル続報と…