民主党の小野塚勝俊衆院議員(埼玉8区)が代表を務める同党8区支部が昨年8月、駐車違反の反則金1万5000円を政治資金から支出し、県警に納めていたことが19日、県選管が公表した政治資金収支報告書で分かった。
支部によると、衆院選の公示前、東武東上線ふじみ野駅ロータリーで、事務所スタッフ(現・秘書)が街宣車を止めてビラ配りをしていた際、反則切符を切られた。小野塚議員も一緒にいたという。政治資金の「経常経費」から支出した。
支部は「政治活動中という判断で会計から支払った。問題があるとは思っていなかったが、もし問題があるのなら訂正する」としている。駐車違反については「車の近くにいてすぐに動かせるのなら、止めてもいいと思っていた」と話した。【町田結子】
都選管が公表した09年分の政治資金収支報告書によると、国会議員関係の2団体が、交通違反の反則金を政治活動費や経常経費として支出していたことが分かった。うち1団体は既に「不適切」として報告書を訂正している。
法改正で1万円を超える支出の明細が09年分から公開され、自民の松本文明・前衆院議員が代表を務める「自民党都第7選挙区支部」は昨年、駐車違反の反則金1万5000円を4回計6万円支出していた。「秘書の仕事中の違反で、かわいそうと思って出したが、不適切だった」と釈明。18日に支出を取り下げ、報告書を訂正した。
民主の山花郁夫衆院議員の後援会事務所も、秘書の交通違反の反則金1万5000円を肩代わりして支出したが、「倫理的に問題があった」として秘書に返金させたという。近く報告書も訂正する。【石川隆宣】
毎日新聞 2010年11月20日 2時30分