提供:
Copyright©2006-2010 SANKEI DIGITAL INC. All rights reserved.
11/08 00:48更新
夜の帰宅途中に何があったのか。平岡都さんの足取りは、アルバイトを終えた直後から、ぷっつりと途絶えている。学生寮とバイト先の往復に使っていたとみられるルートは街灯も少なく、暗い坂道などの“死角”が点在していた。
「同じ道をバイクで走っていたけど、真っ暗で、男の自分ですら怖かった」。こう話すのは、平岡さんが働いていたのと同じ浜田市のショッピングセンター内でアルバイトをしていた島根県立大の男子学生(20)。
捜査関係者によると、平岡さんは普段、バイト先と学生寮を徒歩で往復していたとみられる。約3キロ、30分超の道のりだが、途中の道路は街灯が少ないために暗いうえ、蛇行した狭い場所が続くなど、男子学生も危険を感じていたという。
平岡さんは10月26日午後9時ごろ、ショッピングセンター内にあるアイスクリーム店でアルバイトを終えた後、同9時15分ごろに帰宅しようとする姿が、ショッピングセンターの防犯カメラに映っていた。これが、今のところ確認されている平岡さんの最後の姿になっている。
特集:島根女子大生遺棄事件
ショッピングセンターは、市内を東西に貫くメーンストリートの国道9号沿いにあり、近くにはガソリンスタンドなどがある市中心部の一角。地元の人によると、夜の人通りはさほど多くないという。
いつもなら、ショッピングセンターの南側にある住宅地を抜けたあと、坂道を上って山陰道(浜田バイパス)を越え、平岡さんは学生寮に到着するはずだった。しかし、途中の坂道は蛇行しているうえに車がすれ違うのがやっとの道幅。街灯は設置されているが数十メートルおきで、夜間はひっそりとしている。近所の男性は「歩いている学生さんを見かけるが、何か起きないかと心配していた」と語った。