朝鮮初中級学校への県補助金　教育内容検討し判断

　「埼玉朝鮮初中級学校」（さいたま市大宮区）に毎年度交付している補助金について、県は同校の教育内容を検討した上で本年度の交付の可否を判断することを決めた。同校は日本の幼稚園〜中学校に相当し、昨年度は八百九十七万五千円を交付している。

　「北朝鮮による拉致被害者家族連絡会」の飯塚繁雄代表らが二十五日、上田清司知事と面会。朝鮮高級学校（高校に相当）の教科書では拉致問題が誤って伝えられていると指摘し、初中級学校での教育内容の調査▽問題点が是正されなければ補助金支出を中止−を求めた。上田知事は要請を受け、県学事課に調査を指示した。

　県内の朝鮮学校は同校だけで、生徒数は二百八十六人（五月現在）。県は一九八二年度から毎年三月に運営費の補助金を交付してきた。今後は同校から教科書を取り寄せるなどして調査する方針。　（杉本慶一）