2010年11月28日21時15分
若手社会人の愛社精神はしだいに薄れ、出世意欲も乏しくなる――。就職情報会社「毎日コミュニケーションズ」の調査で、こんな傾向が浮かび上がった。
調査は同社のウェブサイト会員のうち、2011年春に入社予定の学生と、入社2〜5年目の若手社会人の計約600人に、10月に聞いた。
愛社精神については、学生が「非常にある」「まあまあある」の合計が81%だったのに対し、若手社会人は45%にとどまった。併せて、どこまで出世したいかを尋ねたところ、学生は「部長・プロデューサーまで」(27.3%)、「役員まで」(22%)、「出世したいと思わない」(15.7%)の順だった。
これが若手社会人では「出世したいと思わない」(48.1%)、「主任・係長まで」(15.4%)、「部長・プロデューサーまで」(11.9%)と続き、上昇志向の乏しさが目立った。
調査担当者は「経済の閉塞(へいそく)感を背景に、身の丈にあった自分なりの幸福を実現できれば満足、という若年層が増えている」とみる。