重傷を負って都内の病院に入院中の海老蔵は警視庁の調べに対し、「暴走族に殴られた」と説明しているというが、元横綱・朝青龍がかつて暴行騒動を起こした相手も、この界隈で有名な暴走族の元幹部だった。朝青龍は騒動がきっかけで横綱の称号を失った。こちらは被害者の立場となった海老蔵だが、その運命は−。
関係者によると、海老蔵は24日午後11時半ごろから、東京都港区西麻布のビル内のバーを歌舞伎俳優ら仲間とはしご。
その後、1人で六本木のクラブ系レストランに向かい、4、5人の男性グループと酒を飲んでいるうちにトラブルに。殴られて左ほおを骨折するなど重傷を負った。海老蔵は「相手のグループは暴走族を名乗っていた」と説明しているという。
ここで思い浮かぶのは、朝青龍が今年1月の初場所中に起こした暴行騒動。路上で泥酔した朝青龍が顔面パンチしたとされる相手は、六本木の飲食店の実質的経営者で、夜の世界で顔役として知られていた。押尾学、酒井法子の薬物事件でも週刊誌などで名前を取りざたされた人物だ。
この男性に近い関係者は「彼は現在、ニューヨークにいるので、今回の事件とは無関係のはず。ただ、彼の所属するグループは六本木一帯が根城で、今回のトラブルに関与した可能性は否定できません」と話す。
海老蔵は「被害者」の立場になるが、暴走族出身者が多く参加する地下格闘技界に詳しい出版プロデューサーの高須基仁氏はこう語る。
「暴走族関係者の中には、酒場でけんかをふっかけ、治療費、慰謝料などの名目で金銭をむしり取ろうとするようなタチの悪い連中がいる。有名な芸能人やスポーツ人は狙われやすい。だから、飲むときは行きつけの店を選ぶようにし、知らない店に行くときは監視役を連れていくようにするんです」
海老蔵が問題のグループと出会った際、仲間は一緒ではなかった。これが大きな過ちだったようだが、「仲間に見せられない、やましいことがあったからでは。贔屓筋も含め、女性にモテモテの海老蔵だから、やっかみを受けてたのかもしれない」(梨園関係者)といった声も飛び交っている。
それにしても、血だらけになるまで暴行を加えるとは尋常ではない。
「相手が人気俳優とわかっている場合、普通なら顔ではなくボディーを狙うはず。なのに、顔をボコボコにしているということは、海老蔵と知らなかったのか、相当怒らせることをやったのに違いない」(六本木のクラブ従業員)
血だらけで帰宅した海老蔵に動転した妻でキャスターの小林麻央(28)は119番ではなく、110番通報した。
前出の高須氏は「キャスターとしては常識的な反応だと思うが、本来なら水面下で解決したい不祥事が露呈し、夫のイメージを失墜させてしまった」と指摘する。
騒動の発覚から一夜明けた26日も、海老蔵が飲み屋をハシゴしたビルの周囲には、報道陣の姿が目立った。海老蔵が飲んでいたとみられる店の従業員は「僕はわからないので…」と足早に店内へ消えた。
別のフロアの店のスタッフは「海老蔵さん? うちにはお見えになったことがありませんよ」と迷惑そうだった。