「うそ発見器で犯人」と警察 布川事件“自白”の経緯証言1967年の強盗殺人事件で18年間服役した男性2人が無実を訴える茨城県の布川事件で、再審の第4回公判が15日、水戸地裁土浦支部(神田大助裁判長)であった。無罪が確実視されている桜井昌司さん(63)と杉山卓男さん(64)が、強引に自白を迫られた経緯などを証言した。 弁護側の質問に、桜井さんは「警察の取り調べで『気の毒だが、もうだめだ。うそ発見器で犯人と出た』と指摘され、心が折れた。否認すると死刑になるとも強調され、怖かった」と、うその自白をした心情を説明。 杉山さんも「取調官に『桜井がおまえとやったと話している』と言われ、早く捜査を終わらせて裁判で闘おうと思った」と述べた。 自白を録音したとされるテープについて検察側が「すらすら自白しているように聞こえるが」と尋ねると、桜井さんは「調書を何度も読み聞かせられ、覚えたストーリーを話した」と答えた。 11月12日の次回公判で検察側が論告求刑し、12月10日に弁護側が最終弁論。判決は来年3月となる見通し。検察側が有罪立証の柱としたDNA鑑定請求が第2回公判で却下されたことから、無罪が言い渡される可能性が高まっている。 【共同通信】
|