奇妙な現象がヨーロッパで起きています。
それは将来を嘱望されている優秀な学生ほど国を棄てて海外へ移住するという現象です。
いまのところこのような現象が顕著に見られるのはアイルランドですが、スペインやポルトガルにもこのトレンドは広がる様相を見せています。
これらの国々は昔から移民の伝統があり、移民受け入れ先の国々とのパイプが存在します。アイルランドの場合は英国やオーストラリア、ポルトガルの場合はブラジルといった具合です。
しかし過去の移民のトレンドと今回の現象が異なるのは過去のケースではいずれも労働者階級の移民が主流であったのに対し、今回は優秀な学生ほど移民する意欲が高い点です。
この原因のひとつは受け入れ国側でのビザの要求度が高く、最優秀な人材じゃないと受け入れないということがあります。
もうひとつの問題は野心的な若者が夢を託せる様なエキサイティングかつダイナミックな職場が国内に存在しないということもあります。高齢者はその能力に関係なく良い仕事にしがみついており、機会を若者に譲ろうとしないのです。硬直的な雇用習慣や法制度もシニア層に有利に出来ています。
企業は景気の良し悪しに合わせて柔軟に雇用調整が出来るようにアルバイトしか雇わなくなっています。
なんだかどこかの国のようですね。
ポルトガル最古のカフェ(創業1782年)を経営するオーナー、アントニオ・ソーサは英テレグラフ紙のインタビューに応えて次のように語っています。
「ポルトガル人は世界のいろんなところへ出て行ってアントレプレナーとして活躍している。でも唯一ダメなのはポルトガル国内だ。政府部門が肥大化してみんながそれにぶら下がっている。若者がブラジルを目指すのもわかる気がする。」
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