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【島根 女子大生遺棄】「夜道怖い」とバイトやめる 失踪直前、帰宅ルート変更か
島根県立大1年、平岡都さん(19)の遺体が広島県の山中に遺棄された事件で、平岡さんがアルバイト先について「(帰りの)夜道が怖い」と話し、失踪(しつそう)する3日後にバスで帰宅できるJR浜田駅前にアルバイト先を変える予定だったことが12日、分かった。失踪した夜に、よく似た女性が駅方面に向かう姿が目撃されており、平岡さんが暗い山道を避けるため帰路を変えていた可能性が浮上した。
13日で事件発覚から1週間。両県警の合同捜査本部はこれまで、平岡さんの学生寮までの帰路が山道を抜ける直線的なルートだったとみて捜査していたが、別ルートの可能性も視野に入れ、足取りの解明を急いでいる。
これまでの捜査で、平岡さんの交友関係で事件との関連性は浮かび上がっていない。合同捜査本部は行きずりの犯行との見方を強め、ホラー映画を借りた客に不審な人物がいないかを調べるなど、不審者の割り出しを急いでいる。
遺体発見前に取材に応じた平岡さんの母親によると、9月下旬に島根県浜田市を訪れた際、昼でも人通りの少ない帰り道を心配し、「早く帰られる仕事にしたら」と助言。これに対し平岡さんは「ちょっと気味悪いけど、大丈夫だから」と答えたという。
ところが、バイト先で一緒に帰ることが多かった学生寮の女子学生が「道が暗くて怖い」という理由で店を辞めると、平岡さんも辞めることを決意。10月中旬、駅前にあり、県立大へ向かうバス乗り場近くの居酒屋の面接を受け、失踪した日の3日後にあたる10月29日から働くことが決まっていた。
一方、失踪した10月26日日午後9時半ごろ、学生寮の方向とは違う国道9号沿いの神社前の歩道で、警備員が平岡さんに似た女性を目撃。警備員は「1人で、急ぎ足でもゆっくりでもなく、普通に歩いていった」と、不自然な様子は感じなかったと証言した。
国道9号はこの先で、駅前のバス乗り場につながる県道と分かれるが、分岐点より先の国道9号沿いにいた警備員の同僚数人は、平岡さんに似た女性を目撃していなかった。また、市内のタクシー会社にも、平岡さんらしき女性を乗せた記録はなかったという。
合同捜査本部は、平岡さんがバイト先を変えるほど山道に不安を抱き、実際にバス乗り場へ向かう道で目撃情報が出ていることから、山道を抜ける直線ルートだけでなく、周辺や国道9号沿いの聞き込みも強化。店舗から「失踪した26日から1週間程度」を録画した防犯カメラの映像の提出を受け、平岡さんや不審者が映っていないか解析を進めている。
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