教え子に数十回平手打ちをしたなどとして松山東署は24日、松山北中(松山市太山寺町)の音楽教諭、和田光教容疑者(39)=東温市西岡=を、暴行や県青少年保護条例違反の疑いで逮捕した。和田容疑者は吹奏楽部の顧問で、別の中学では全日本吹奏楽コンクールで指揮者として銀賞を獲得したこともあった。
容疑は9月25日午前8時半ごろ、松山北中に登校してきた女子生徒に生活指導しようと、職員室前で1回、会議室で数十回、平手打ちし、同日午後8時20分ごろには、和田容疑者の乗用車内で、女子生徒に抱きつくなどした、とされる。
同署によると、和田容疑者は「わいせつな行為はしていない」と条例違反容疑については否認している。また、以前から女子生徒を自宅に車で送り迎えをしていたという。
逮捕を受け、松山市教委の山内泰教育長らが会見し、謝罪した。市教委は、今月1日の保護者からの相談で調査を始めたが、暴行については重視せず、わいせつ行為も和田容疑者が否定したため、結論を出せずにいた。生徒本人への聞き取りは、「生徒が落ち着いてから」と、実施していなかった。暴行は詳しく調べておらず、豊田克文学校教育課長は「わいせつ行為が主体ととらえていた。認識が甘いと言われればその通り」と釈明した。【村田拓也、中村敦茂】
毎日新聞 2010年11月25日 地方版