市川海老蔵が暴行を受けたビル＝東京・西麻布
歌舞伎役者の市川海老蔵（３２）が２５日早朝に、顔などを殴られ、ほお骨骨折などの大ケガを負った事件で、警視庁は２７日午後、事件現場となった東京・西麻布のビルの実況見分を行った。非常階段には２階から会員制カラオケバーが入る１１階まで、海老蔵のものと思われる血痕が約１０カ所見つかり、鉄製の階段には約５センチの血だまりも残っており、ケガの大きさをうかがわせた。また、この日、父の市川團十郎（６４）は、海老蔵が出演予定だった舞台が行われる京都・南座を訪れ、関係者に謝罪した。
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海老蔵の顔面から垂れ落ちたのか。階段に乾ききっていない赤黒い血のかたまりがベットリ残されていた。この日午後、警視庁目黒署による実況見分が行われ、暴行現場とみられ、血痕が残る同ビルの非常階段やエレベーターホールなどの共用スペースを詳細に調べた。
ビル外部に設置されているらせん状の非常階段には、１１階から２階まで、海老蔵のものと思われる血痕が、ポツリ、ポツリと約１０カ所付いていた。さらに、２階部分の外壁には、約４０センチのこすりつけたような血痕もあった。海老蔵が階上の店で殴られ、その後、頭を血だらけにしながら、非常階段を転がるように下った凄惨（せいさん）なさまを物語っていた。
同ビルは、地上１４階地下３階建て。１１階は、午後９時ごろから営業される会員制のカラオケバーが入っている。この店は看板もなく、店に連絡をしないとエレベーターは同階に止まらないシステムで、ほかの店舗でも指紋認証が導入されていることなどから、芸能人やその関係者もよく利用することで知られている。
捜査関係者によると、海老蔵は２５日未明にビルに立ち寄ったと説明しているが、トラブルになったとみられる店舗以外にも、ビル内の別のバーで目撃されており、この建物内で、店をはしごしていたようだ。
近日中に被害届を出す予定だが、「警視庁の事情聴取に『殴った男は友人の知り合い』と話している」という報道もあり今回、暴行現場が特定されたことで傷害事件としてトラブルの相手や状況など捜査が進むものとみられる。