本人でないと信じる／祈る地元関係者、友人ら

　広島県北広島町の山中で６日、若い女性の頭部が見つかった。１０月２６日から行方不明になっている島根県立大１年平岡都さん（１９）＝島根県浜田市＝と特徴が似ており、警察は身元を捜査。平岡さんが卒業した高松商高、香川県坂出市内の実家周辺や同大の関係者らは不安を募らせながらも無事を祈った。
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　平岡さんは高松商高の英語実務科を卒業。学校関係者によると、まじめで明るく、成績も優秀で、応援部で活発に活動していたという。ニュースを耳にした同校の谷岡由大教頭は「驚いている。本人でないと信じる」と無事を祈った。

　実家周辺でも身を案じる声が相次いだ。近くに住む女子高校生は「家に遊びに行ったことがある。優しい人。得意の英語を将来に生かしたいと言っていた」と沈痛な表情。坂出市内の別の女性は「おとなしく控えめな子。事件に巻き込まれる印象はない」と顔を曇らせた。

　平岡さんと小中学校でクラスが一緒だった息子がいる男性は「息子がきょう、（情報提供を呼び掛ける）ビラ配りのために島根県へ向かったところ。その後にどんな状況か連絡が取れていないので、非常に心配」と不安を隠せない様子だった。

　平岡さんと同じ寮に住む同大１年の女子学生（１９）は「（発見は）授業中にニュースを見た友人からのメールで知った。まだ本人かどうか分からない」と戸惑い気味。「自分の親も心配してメールや電話をしてくるようになった。下校時は絶対一人で帰らないようにしている」と不安そうな表情を浮かべた。

　北広島町役場によると、遺体が見つかった臥竜山はブナの自然林がある観光名所。この時期は紅葉見物やキノコ狩りでにぎわう。車で入れる林道の終点の８合目には「雪霊水」と呼ばれるわき水の採取場所があり、週末になると車の列が絶えないという。

　ただ街灯もない山中は日が落ちると真っ暗。６日は制服姿の警察官が関係者以外の立ち入りを深夜まで規制していた。