京ことばで源氏物語朗読 都内で古典の日フォーラム
「古典の日推進フォーラム2010in東京」(古典の日推進委員会主催)が27日、皇太子さまも出席し東京都豊島区の学習院大で開かれた。筑前琵琶の演奏や古典の朗読などが行われ、訪れた人たちが古典の素晴らしさを堪能した。
古典の日を全国に広めようと初めて企画。応募者約3千人の中から選ばれた市民や学生ら約1100人が参加した。
筑前琵琶奏者の田中旭泉さん、酒井むいさん親子が「羅生門」を演奏した後、村田純一同推進委会長が「先達が継承してきた古典で、国民が元気を取り戻せるようにしたい」とあいさつ。茶道裏千家の千玄室前家元が「古典の日と文化の継承」と題して講演し、京都出身の女優山下智子さんが京ことばで源氏物語の一節を朗読した。
続くパネル討論では、古典の日イメージキャラクターを務める児玉清さんが、京都で鎌倉時代の歌人藤原定家の書を見たのを機に古典を身近に感じるようになったエピソードを紹介。「古典は衝撃と面白さの玉手箱だが、自分の素養のなさを感じた」と述べた。華道家の池坊美佳さんは「いけばなの古い書物を読むようになり、あらためて大切な日本の心だと分かった。古典に興味を持つためのさまざまな入り口づくりが重要」と指摘した。
【 2010年11月27日 22時45分 】