海外留学の夢 無残／坂出出身･平岡さん遺体確認

　夜の帰宅途中に何があったのか。広島県の山中で見つかった遺体の一部が７日、行方不明だった島根県立大１年平岡都さん（１９）と確認された事件。実家を離れ、大学生活が始まって半年余り。希望に満ちた将来は無残な形で奪われた。「無事を信じていたのに」。再会を祈っていた家族や友人は言葉をなくし、キャンパスには怒りと動揺が広がった。
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　夜の帰宅途中に何が　点在する「死角」　人少なく、闇覆う坂も
　広島県の山中で遺体の一部が見つかった島根県浜田市の島根県立大１年平岡都さん（１９）。１０月２６日夜、アルバイト先を出たのを最後に行方不明になった。帰宅途中に異変があったのか―。学生寮までを歩くと、人通りが少なく、暗い坂道などの「死角」が点在していた。

　平岡さんが浜田市のショッピングセンター内にあるアイスクリーム店でバイトを終え、店を出たのは午後９時１５分ごろ。寮までは直線で約１・５キロだが、途中に曲がりくねった坂道があり、実際には約３キロを歩く。

　市街地の同センターは国道９号に面している。平岡さんを知る地元住民によると、平岡さんは普段、国道を東に進んで間もなく住宅街に入り、張り巡らされた細い路地を進む。

　別の地元の男性によると、夜の国道は車の交通量こそ多いものの「小さい町で人通りは少ない」。住宅街の路地も夜は人けがないという。

　島根県警によると、この住宅街を抜けた後、急こう配の曲がりくねった坂を上って寮に向かっていた。車がすれ違うのがやっとの細い道だ。

　坂道はルートが複数あり、実際にどの道を歩いたかは判明していないが、いずれも夜間はひっそりとしている。うち１本には数十メートルおきに街灯が約２０基設置されていたが、県立大３年の女子大学生は「夜はほとんど人が通らないし、怖くて通りたくない」と話した。