2010年10月1日 22時49分
【モスクワ大前仁】世界有数の小麦生産国のロシアは1日、今年末までの期限付きで実施している小麦などの穀物輸出禁止措置を少なくとも来年7月まで延長する方針を示した。
タス通信によると、ズプコフ第1副首相は同日「新規の収穫年度の始まり(11年7月1日)まで穀物輸出の再開を議論しない」と発言した。ロシアの禁輸措置はすでに主要輸出先で食糧不足などの問題を招いており、禁輸続行が、一層の価格上昇を引き起こす恐れもある。
ロシアは今年、観測史上最も暑い夏を記録。穀倉地帯で干ばつが広がり、作付面積の4分の1が壊滅した。今年の穀物収穫予想量は当初の9500万トンから6000万トン程度に修正されている。