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「元首らの牙城を火の海に」北朝鮮、米韓軍事演習に警告
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【ソウル=加藤達也】北朝鮮による韓国・延坪(ヨンピョン)への砲撃を受け、米韓両軍は28日から4日間の予定で、黄海で米原子力空母ジョージ・ワシントンも参加しての合同軍事演習を実施する。北朝鮮は米韓が領海などを侵犯すれば「機を逃さず(米韓の)元首たちの牙城を火の海にする」と、再度の攻撃などを示唆。これに対し、米韓は再攻撃に備え警戒、即応態勢をとっており、朝鮮半島情勢は緊迫の度を強めている。
合同軍事演習は北緯34度30分〜36度、東経124度〜125度42分、北方限界線(NLL)から160〜200キロ南方の水域で予定されている。韓国と中国が、それぞれ自国の排他的水域(EEZ)だと主張する区域が含まれており、中国は「中国のEEZ内での軍事行動に反対する」としている。
合同軍事演習に対し、北朝鮮の「祖国平和統一委員会」はインターネットサイト「わが民族同士」で、「戦火の雲をすべて集めた北侵戦争の演習騒動」と非難。演習を「柴を背負って火の中に飛び込むに等しい盲動」とし、「挑発者たちの下手な射撃を無慈悲で激しい叱責(しっせき)によって裁くことが、われわれの原則的立場」と警告した。
朝鮮中央通信も27日、「米国が空母を黄海に侵入させる場合、その結果は誰も予測することができない」との論評を配信した。
これに対し、北朝鮮の再攻撃を強く警戒する韓国は同日、「国家安保総括点検会議」を大統領府で開き、李明博大統領は「演習期間中に北朝鮮が予想外の行動に出る可能性があり、米国と協力し完璧に備えよ」と指示した。