【ソウル共同】韓国在住の邦人は27日、黄海で実施される米韓合同軍事演習を控え「戦争はあり得ないという雰囲気だが、何が起きるか分からない」と不安を募らせた。「万一に備えて帰国のチケットを用意した方がいいか」など、日本人同士で情報収集に追われていた。
ソウルの銀行員の妻(30)は「演習の動きが気になる。水やレトルト食品、子どものおむつなどを準備して有事に備えようと思う」。金融機関の30代男性社員は「もし何かあれば家族は帰国させるつもりだが、ソウルは軍事境界線に近く、何かあってからでは手遅れかも」と悩んでいた。
一方で「ソウルは平穏なので帰国の予定はない」と電子メーカーの40代男性。本社から「他社の動向をみて帰国の判断を」と指示されたという。食品会社の男性(67)は「今回の(砲撃)事件はひどいが、南北緊張はいつものことで慣れている。戦争にはならない」と普段通り過ごしていた。
ソウル中心部では日本人を含む外国人観光客の姿も多く、日本航空ソウル支店によると、韓国便の予約状況は、多少のキャンセルがあるものの、ほぼ通常通り。日本大使館も「会社単位で帰国する動きはまだ把握していない」としている。
|