市場介入:9月は2兆1249億円

2010年9月30日 20時5分 更新:10月1日 0時52分

 財務省が30日発表した8月30日~9月28日の外国為替平衡操作(市場介入)の実施状況によると、この期間に政府・日銀が実施した円売り介入の総額は2兆1249億円だった。急速な円高の動きを受けて、9月15日に6年半ぶりの介入に踏み切って以来、介入規模が公表されたのは初めて。15日に2兆円規模の大規模介入が行われて以降は、追加的な介入はほとんどなかった模様だ。

 政府・日銀は円相場が1ドル=82円台まで上昇したのを受けて、15日午前に市場介入を実施、その後のロンドン、ニューヨーク市場でも断続的に介入した。しかし、政府・日銀は介入規模を明らかにせず、16日以降の介入の有無についても明言を避けている。

 金融機関が日銀内に開設する当座預金残高の動きなどから、15日の介入は過去最大の2兆円前後に上ると推定されていた。この日発表された介入総額はほぼ一致し、16日以降は介入を実施していないか、少額の介入にとどまったとみられる。

 15日の介入によって1ドル=85円台に急落した円相場は、再び上昇を始め、9月30日は83円台前半と介入前の水準に近づいている。24日には、市場に介入観測が流れて一時的に1円近く円が急落する場面もあったが、市場は介入を警戒しながら円を買い進めている。

 11月上旬に公表予定の10年7~9月の実施状況では、1日ごとの介入規模など詳細な内容が明らかになる。【平地修】

top
文字サイズ変更
このエントリーをはてなブックマークに追加
この記事を印刷

PR情報

アーカイブ一覧

 
共同購入型クーポンサイト「毎ポン」

おすすめ情報

注目ブランド