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[24577] 【一発ネタ】劇場版なのはの友情愛にむせび泣く男【なのは×蜘蛛男】
Name: Nolis◆28bffded ID:54281aaf
Date: 2010/11/26 23:31

───ビルの谷間の暗闇に、きらりと光る魔力の刃

───安らぎを捨て、全てを捨てて、母のために空を駆ける

───そんな少女と、一匹の使い魔。

───そしてその少女たちを救った一人の男



「あなたは……一体っ」



 少女はそう言うと、黄色に光る刃を出す斧をその男に向ける。使い魔の狼も警戒をさらに強くするように姿勢を低くして今にも飛びかかんばかりだ。
 
 
「……ふっはっはっはっは、はっはっはっはっはっはっ!」


 突如笑いだす男、暗いビルの谷間に居るおかげで姿かたちはよく見えないが、どうやら全身タイツのようなバリアジャケットを着ているようである。


「な、何がおかしいんですかっ!!」

「フェイト……こいつ変だよ、魔力が感じられない」


 いや、そのきているものは魔力で作られた衣、バリアジャケットではなかった。
 少しずつ少女たちの目が暗闇に慣れ、男が来ている服が赤と青、そして黒いクモの巣のようだということが分かる。


「で、でもさっきたしかにジュエルシードの憑依体を───」


───ツクテーンッ!


「えっ?」

「な、なんだいこの音は!?」


 今ここはあの白い魔法使いのフェレットが作ったであろう結界内、もうすぐあの白い女の子もここにたどり着くであろうが、ここには今男と少女たちしかいない。
 しかしなぜか聞こえた謎の音、少女たちは目の前の笑う男の仕業と判断し、さらに警戒を強める。
 
 
「ったく、あんた……何もんだいっ!!」


 使い魔が苛立ちを含めた質問をかける。すると目の前の男はかがんだようなポーズから何通りかのポーズをとった後、こう、名乗った───
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
「地獄から来た男……スパイダーマッ!!」



───デッテテーン デデデンッ デデッテデッーーーーーデケデンッ!!








ついかっとなってやってしまいました、反省はしていません。



追記

>音楽
すっかり忘れていました、ちょっと蜘蛛男動画10ループくらいして頭冷やしてきます



[24577] 【まさかの】クロスの時は来たれり! 撃て、鉄十字団?【悪乗り続行】
Name: Nolis◆28bffded ID:f4bb1921
Date: 2010/11/27 06:50
※注意
 スパイダーマッの性格や、一部設定などに違和感があると思います。ご了承ください。 











 
 時はさかのぼる。
 
 男はいつものように朝起きた……つもりだった。だが、そこは彼の家ではなかった。見えるのはよくわからない機材と……ポットの中で液に漬かった一人の女の子。そして驚いたようにこちらを見つめている女性だった。
 
 見た限り研究所のようだが、ポットの女の子を見るにただの研究所でないことは一目瞭然だった。
 
 
「どこだここは……」

「っ!? だ、誰だっ!!」


 誰だという声と共に彼の目の前に飛んできたものは紫色の先のとがった弾のようなものだった。彼は咄嗟にその弾を回避すると、この女性を敵と判断し素早く体制を整えて先ほどの問いに答えた。
 
 
 
「鉄十字キラーッ スパイダーマッ!!」


───デンッテテーンッ!


「は?」


「鉄十字団め、こんなアジトを持っていたとは……許せんっ!!」


「えぇいさっきの音楽といいわけがわからないわねっ!!」



 蜘蛛男とリリカルな話がわからない読者を置き去りにして蜘蛛男と女性はどのぐらいだろうか、とりあえず女性が血を吐くまで戦い続けた。
 といっても女性の放つ魔力弾を蜘蛛男が絡め捕りひたすら逃げ回っているだけだったのだが……
 
 
 
 
 
 
 
 
蜘蛛男視点



 
「大丈夫か? 鉄十字団の人間とはいえ女性は女性、鉄十字団を抜け、今後悪さをしないと誓えば解放しよう」


「なによ……いきなりやってきてとつぜ、げほげほっ」


「無理をするな、ひどい顔色だ。」


「初めて会った全身タイツ男にこんなことを言われるなんて、大魔道師失格ね……」


「魔道師? それが君の鉄十字団の役職名なのか」


「それよ、大体なにその鉄十字団とやらは……それと、私はプレシア、プレシア・テスタロッサよ」



 プレシア・テスタロッサと名乗るこの女性は、先ほどの先頭の途中で血を吐き倒れてしまった。俺は敵とはいえ血を吐き苦しんでいるとりあえず女幹部のようなプレシアを玉座のような場所に座らせた。そして話を彼女から聞く限りどうやらここは日本ではなく、時の庭園という彼女の別荘のようなものらしい。
 
 最初は彼女は以前から俺が戦い続けている戦い続けている「鉄十字団」の一員で、ここは鉄十字団の怪人養成所……いや、ポットの少女を見たときは生成所という印象を受けた。
 
 だが話を聞けばこのポットの少女はプレシアの娘で、この娘の復活のためにもうひとりの娘が身を削って復活の材料を集めているらしい。
 
 
 
「話は以上よ……わかったらさっさと消えなさい。あなたの世界はおそらくフェイトの今居る第97管理外世界よ……鉄十字団なんて聞いたことないけれども」


「プレシアの娘がそこで戦っているのか?」


「そうよ……いえ、娘なんかじゃないわ。私がプロジェクトFで生み出したこの子のクローン……ただの使い捨ての道具よ」



 道具、そう呟いたプレシアの顔はゆがんでいた。俺にはわかる、この女性はフェイトという女の子をなんだかんだで愛しているのだと。
 そして俺は思う、先ほどの話の通りなら母のために危険と隣り合わせになりながら母のために材料を集め戦う女の子……俺には見捨てるわけにはいかない、戦い続けるのは俺だけでいい。
 
 
 
「プレシア、俺は戦うぞ……子供の笑顔を守るためにっ」


「と、突然なにを───」


「さぁ俺をプレシアの娘のいる地球に飛ばしてくれ! 母と子の絆、俺が必ず守って見せるっ!!」


「……あぁもういいわ、好きになさい。すぐに日本に飛ばすわ」




 ため息をつきながら頭が痛いというように手を額にあて、プレシアは首を振る……だが俺は戦うぞ。
 
 偶然かも知れない、鉄十字団の罠かもしれない、巨大な新しい敵の策略かもしれない。だがこの親子をほおっておくわけにはいかないっ!!
 
 
 
「それじゃぁさようなら……バカね、あなた」


「ただ、親の愛にむせび泣くだけさ」


「……本当にバカね」



 薄れゆく視界。蜘蛛男に見えていたのは、彼女の娘が生み出されてから一度も見たことのない、そして求めていた微笑みだった───
 
 
 
 
 
 
 

 
 
 
 
プレシア視点


 それは突然だったわ、目の前が一瞬真っ白に光ったと思ったら見慣れない全身タイツのようなバリアジャケットを着た男が居るのですもの。
 
 でもその男が誰であれ、アリシアと私の前に現れた以上排除するだけ。少し冷静になってみるとこの男、魔力を感じない。
 
 であればフォトンランサーの一発でかたがつくだろうと撃ってみると、予想以上の身のこなしで回避して突然名乗りをあげるとはね……
 
 

「母と子の絆……か」



 アリシアと私の絆。そうよ、取り戻さないと……あの子と私の失ってしまった時間をっ!
 
 なにを呆けていたのプレシア・テスタロッサ、あんなわけのわからない男をお人形の元に送り込んだり……いえ、そもそもなぜあの男を始末しなかったの?
 
 確かに最初は血を吐いてしまったものの、あんな魔力のない男はいくらでも倒す方法はあったはず……本当に今日はどうかしているわね……
 
 
 
「もし……いえ、やめましょう。あの男もこの言葉も全て忘れて急がないと……もう、時間がないの」



 そうよ、あんな魔力を持たない男一人で私の計画がどうにかなるわけではないわ……忘れましょう……
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 







蜘蛛男視点

───プロローグのちょっと前

「ここは日本のどこだ?」


 プレシアのよくわからない魔法のような何かで飛ばされた先は、俺の部屋ではなくビル街の裏通りのようなところだった。あたりにはゴミ箱やらなにやらが積み重なっており、あまり長居したい場所ではない。
 

 
「都市なら一旦スパイダープロテクターを解除しておかない……なんだ?」



 かすかにだが、女の子の声と……これは戦いの音!? もしや鉄十字団め、また子供を狙ったのかっ!!
 
 
 
 
 
───テヒョテヒョ テヒョテヒョテヒョ




 急いで音の発生源に向かうと、二本の触手のような物をはやしたマシーンベムに女の子が襲われていた……鉄十字団、よくもこんなことを!!
 


「危ないっ! スパイダーストリングスっ!!」

「グルォァ!? グ、グルォォオオデガワッ!!」

「くっ、何て力だ!?」



 予想外の力に何度か壁に打ち付けられたがスパイダープロテクターはこんなもので傷つけられはしない。だがこのままではどうしようもない、両手でスパイダーストリングスを使い相手を拘束している以上格闘戦を行うことも難しい。
 
 そうだ、まずあの女の子を逃がさなければっ!!
 
 
 
「そこの君っ! はやく逃げるんだ!!」

「えっ!? あの、えっと」

「はやく逃げるんだっ!!」

「えっと!? だからその」



 っく!女の子は何が起こっているのかわからないのか足がすくんでいるのかわからないが、どうやら逃げることができないようだ。
 ……女の子にマシーンベムとはいえ倒すところを見せるのは忍びないが……しかたないっ!!
 
 
 
「君っこれからすることを見てはだめだ!」

「えっ?」

「フェイトー! 大丈夫かい!? って誰だいこいつ」

「来い! GP-7!!」



 なんだか狼が喋った気がするし、空を飛んできた気がするが気にしないようにしよう。まずはこのマシーンベムを倒して女の子の安全を確保せねば!
 
 
 
───ブロロロロローーーッ!


「えっ召喚!?」

「ほ、ぇ? いつの間に!?」



「行くぞ! 喰らえ、マシーンベムっ!!」



───ドドドドドドドッ!! ドガァン!!



 マーベラーから呼び出したスパイダーマシンGP-7に搭載されている機関砲とミサイルでマシーンベムを徹底的に攻撃する……父とガリアの分だっ! 喰らえっ!! 
 
 
「……ねぇフェイト、なんだかあたしらのけものにされてる気がしないかい?」

「そ、それよりもあれし、質量兵器なんじゃ……」

「グァアアアグルォオオオクギュゥ!!」



 ミサイルの爆風がおさまると、マシーンベムはあとかたもなくなっており、そこには綺麗に光る青い石が宙に浮いていた。これはいったいなんだろうか?
 
 そういえば先ほど助けてあげた女の子がこちらに斧のような武器を向けているような……
 
 
 
「あなたは……一体っ」



 よくよく見てみるとこの女の子、プレシアの所で見たポットのなかの女の子そっくりではないか。となるとこの子がプレシアのもう一人の「娘」か……まさかこんなに早く会えるとは、だが武器を向けられるようなことはした覚えがない、なんともまぁ……探していた女の子に武器を向けられるとは、笑いがこみあげてくる。
 
 
 
「……ふっはっはっはっは、はっはっはっはっはっはっ!」

「な、何がおかしいんですかっ!!」

「フェイト……こいつ変だよ、魔力が感じられない」


 ……見間違いや聞き間違いではないようだ、この狼がどう見ても聞いても喋っているように聞こえるが……
 
 
「ったく、あんた……何もんだいっ!!」


 誰だ彼だと言われたら、答えてやるのが世の情け……さぁ名乗りを上げるとしようか!!
 
 
 




「地獄から来た男……スパイダーマッ!!」



───デッテテーン デデデンッ デデッテデッーーーーーデケデンッ!!






「「えっ!?」」

















一発ネタのつもりが少し続いてしまいました。ショートショートのショーショートでもう少しだけ悪乗りさせてください。

なのはとの出会いは次の話で。


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