刑事部長「申し訳ない」 秋田市の弁護士刺殺事件秋田市の弁護士津谷裕貴さん(55)が自宅で刺殺された事件で、秋田県警の佐藤憬刑事部長は25日、津谷さん宅を訪れ、遺族と面会した。遺族によると、佐藤刑事部長は「警察官が駆け付けながら事件を避けられなかったことは力不足だった。申し訳ありませんでした」と述べた。 津谷さんの弟の聡さん(54)が「それは謝罪なのか」と問うと、佐藤刑事部長に同行した職員は「落ち度を認めた謝罪ではない」と答えたという。県警幹部は報道陣に「組織として助けられなかった結果に対する謝罪」と説明。聡さんは「遺族はみんながっかりしている」と話した。 秋田地検は同日、殺人と銃刀法違反などの罪で無職菅原勝男容疑者(66)を起訴した。地検によると、起訴状の内容をおおむね認めている。 起訴状などによると、菅原被告は4日午前4時ごろ、窓ガラスを割って津谷さん宅に侵入し、隠し持っていた刃が片側だけの剪定ばさみ(刃渡り約22センチ)で津谷さんの胸を刺し、殺害したとしている。 地検によると、菅原被告は昨年8月ごろから殺意を強め、はさみについて「殺傷能力を高めるため改造した」と供述。地検は簡易鑑定を実施し、責任能力に問題ないと判断した。 【共同通信】
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