残虐性に見方分かれる識者 島根の女子大生遺棄「計画性はなく衝動的」「人体の損壊が目的」。広島県北広島町の山中で島根県立大1年平岡都さん(19)=島根県浜田市=の遺体が見つかった事件。なぜ遺体を切断したり傷つけたりする必要があったのか。残虐性の強い犯行に、識者の見方は分かれた。 作田明聖学院大客員教授(犯罪心理学)は、遺体が意図的に隠された様子がないことを重視し、衝動的な犯行とみる。「手元に置けなくなったので切断して遺棄したのではないか」と推測。「短絡的で自己中心的。未熟な20代中心の若者」と犯人像を分析する。 行政解剖を担当する東京都監察医務院の元院長上野正彦さんは、顔に殴られたあとがある点に注目。「遺体を見ていないので断定はできない」とした上で、「顔を知られたので殺害し、遺棄しやすくするため切断したとも考えられる」とした。 一方で、遺体に刃物で切りつけられた傷や火を付けられた形跡があることに触れ「(ホラー作品などの)映像に影響された可能性がある」とみる。 「最初から遺体を傷つけることに興味があった」との見方をするのは、ジャーナリストの大谷昭宏さん。同種事件で遺体を切断する目的の多くは「遺棄しやすくすることか、恨みのいずれか」と指摘する。 【共同通信】
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