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無償化適用、当面見送り 朝鮮学校に対し文科相 '10/11/25

 高木義明文部科学相は24日午前の閣議後会見で、北朝鮮による韓国砲撃に関連し、朝鮮学校への高校無償化適用について「重大な決断をしなければならないかもしれない」と述べ、12月にも決定予定だった適用を当面見送る考えを示した。

 これに関連し、菅直人首相は夜、「私から高木義明文部科学相に対して、こういう状況の中でプロセスを停止してほしいと指示を出した」と述べた。官邸で記者団の質問に答えた。

 高木氏は北朝鮮の砲撃に対し「極めて遺憾で、世界の平和を脅かす行為」と非難。朝鮮学校側から無償化適用の申請がまだ出ておらず、審査も始まっていないとした上で「砲撃が与える影響は大きい」と述べ、文科省の判断に影響する可能性を強調した。

 政府がこれまで外国人学校への無償化適用に当たり、外交上の配慮はせず客観的な基準で判断するとしてきたことについて「その考え方は変わっていない。その上で重大な判断が迫られる可能性があると思う」と述べた。

 朝鮮学校の無償化をめぐっては、文科省が11月、個別の教育内容は問わず、日本の専修学校高等課程と同レベルの教育態勢を備えているかどうかを基本要件とする審査基準を決定。学校側の申請を受けた正式な審査を経て、現在運営されている10校すべてが12月にも支給対象に指定される予定だった。




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