2010 年
11 月
24 日
暴風雨のなか、嘉数高台公園展望塔に立つ―沖縄の旅A
〜住宅街の中に延びる滑走路は危険と隣り合う一本道〜
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ちょっと間が開きましたが沖縄報告その2です。 台風14号が沖縄本島に突進して来る足音を聞きながら、普天間飛行場が一番よく見える展望台がある嘉数台(かかずだい)公園に向かいました。暴風雨のなか、雨が横に降ります。ズボンを膝までまくりあげ、展望台に向かって階段を上がって、上がって…ものすごい風。写真中、黄色の矢印が滑走路。ブルーの矢印はここを訪れた人たちが結びつけた黄色いリボン。県内移設反対を意味するリボンです。(写真をクリックすると大きくなります)
滑走路右手に沖縄国際大学があります。2004年8月に起きた米軍ヘリコプター墜落事件。宜野湾市普天間飛行場周辺の市民の暮らしは危険と隣り合わせにあることを思い知らされます。
この普天間飛行場の移設を争点にして11月28日投票日の沖縄知事選挙があります。飛行場を国外、県外に移設と訴える伊波氏(社民・共産推薦)と本土への移設を主張する仲井真氏(自・公推薦)。どこが違うのか主張からは見えませんが、推薦政党が違うのだけはわかります。 鳩山前首相が普天間飛行場の移設問題の着地点を見極められず、責任をとって辞任したのは6月。そのあとをとって首相になった菅氏ですが普天間問題は解決には至ってません。この問題は政権が交代したから、首相が交代したからといって、そう簡単に解決するものではないことを市民はよく知っているはずなのですが、メディアの支持率調査で右往左往させられている気がしてなりません。しょっちゅう何%、何%と世論調査が多すぎ。 こんな政治状況ですが、自民党政権だった時よりまだまし、ということしか言えないのが残念です。
那覇市の南200kmあたりに近づいた台風14号は935hPa、最大風速45m/秒という強い台風です。このため、普天間飛行場からの離陸はありませんでした。この日の午後4時台の飛行機で東京に帰る予定だったため、米軍飛行機が離発着していれば那覇空港から民間飛行機も飛ぶ、と思っていた(「米軍がこれきしの風が怖くて戦争ができるか?飛ばなくてどうする!」と同行者の弁。なるほど…と思ったがやっぱり米軍は飛ばさなかった。米軍が飛ばないのに国内線が飛ぶのか?と、飛行機嫌いは大騒ぎ)ので飛行機の姿がまったくない滑走路を眺め「・・・・・・・・」。 しかし、全日空はすごい!日本航空機が軒並み欠航を決めるなか、東京行きは欠航せず。再び同行者曰く、「飛ぶ飛行機さえあれば飛ぶから大丈夫」と。どこが大丈夫なんや(あ、私東京生まれ東京育ちでんねん)、と思いながら空港に行くと、いましたいました飛行機が。いつも以上にドキドキ(うれしいドキドキではありません)足はガクガクしながら搭乗しましたが、向かい風を上手に使い、通常より短い滑走距離で飛び立ちました。上がってしまえば静かなもの。私の経験したなかで一番安定した静かな飛行で羽田に着きました。30℃の沖縄から9℃の東京は寒かったー!
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