広島県北広島町の臥竜山で島根県立大1年の平岡都さん(19)=島根県浜田市=の遺体の一部が見つかった事件で、平岡さんが事件前、「(アルバイト先から寮に帰る)夜道が気味悪い」と家族に漏らし、失跡の3日後にJR浜田駅前にバイト先を変える予定だったことが11日、分かった。
失跡した10月26日の午後9時半ごろには、普段の帰宅ルートとは違う浜田駅方面に向かう国道9号沿いで、よく似た女性が目撃されている。
島根、広島両県警の合同捜査本部は、何らかの事情で歩いて帰るのをためらった平岡さんが、同駅前―県立大間の最終バスに乗ろうとして事件に巻き込まれた可能性があるとみて、周辺の聞き込み捜査を進めている。
捜査本部によると、平岡さんは普段は浜田駅の西約1・5キロにあるショッピングセンターの飲食店で夜まで勤務。徒歩で大学近くの学生寮に帰っていたとみられる。
遺体が発見される前に取材に応じた母親によると、9月下旬の連休に浜田を訪れた際、昼でも人通りの少ない寮までの道のりを心配し「早く帰れる仕事に変えたら」と助言すると、「ちょっと気味悪いけど、大丈夫だから」と返したという。