広島県北広島町の臥竜山で島根県立大1年平岡都さん(19)=島根県浜田市=の遺体の一部が見つかった事件で、平岡さんのアルバイト先から学生寮への帰宅ルート上を猛スピードで走る不審な車を、住民男性がたびたび目撃していたことが12日、分かった。平岡さんが失跡した10月26日以降は見かけなくなったという。
犯行には車を使った可能性が高く、島根、広島両県警の合同捜査本部もこの情報を把握。周辺でさらに目撃がないか調べ、遺棄現場に向かう国道に設置された自動車ナンバー自動読み取り装置(Nシステム)の分析などと合わせ、不審車両の絞り込みを進める。
雨天のため中断していた遺体の捜索を12日に再開。13日からは態勢を増強し、まだ見つかっていない腕などの発見を急ぐ。
捜査本部によると、平岡さんは普段アルバイトを終えると、南方向の寮まで3キロ近くを歩いて帰っていた。
男性宅は途中の神社近くで、県立大から国道186号につながる細く曲がりくねった下り坂沿いにある。3〜4カ月前から、平岡さんがアルバイト先を出る時間帯とほぼ同じ午後9時半ごろに、大学側から国道方向へ猛スピードで北上する車を週1〜2回目撃。失跡後は一度も見ていないという。