「ＷＢＣ世界フェザー級王座決定戦」（２６日、日本ガイシプラザ）
日本人初の飛び級２階級制覇を目指すＷＢＣ世界バンタム級前王者の長谷川穂積（真正）が２５日、心強いエールを受け取った。親交のある人気ヒップホップユニット、ファンキーモンキーベイビーズ（ファンモン）から、激励の横断幕が届いた。「めっちゃうれしい」と声を弾ませ、偉業達成へ大きなパワーをもらった。名古屋市内で行われたダブル世界戦の前日計量では、粟生隆寛（帝拳）ら４選手ともに一発でパスした。
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初めてフェザー級の計量に臨んだ長谷川が、思わぬ“ハプニング”に見舞われた。計量器に上がり、発表された体重は…「５７・５キロ」。リミットを４００グラムもオーバーする数値に、周囲は騒然となった。
けげんな表情を浮かべた長谷川が抗議すると、すぐに「５７・０５キロでした」と訂正された。「言い方を間違えているんやろな、と思ってました」と苦笑い。無事に一発でパスし、「ベストコンディション。バンタム級と比べて非常に体が軽い。あしたは、いい試合ができる」と胸を張った。
“ハプニング”の次は“サプライズ”だ。日本テレビの関係者から、「ファンモンからです」とプレゼントを手渡された。「えっ？何ですか？」と目を丸くした長谷川が包みを広げると、中からメンバー直筆の似顔絵と「一拳入魂」とつづられた横断幕が出てきた。「手作り感があって、めっちゃいい。うれしいです」。声を弾ませ、満面の笑みで喜んだ。
長谷川はファンモンの大ファンで、今夏の高校野球のテーマソングとなった「あとひとつ」や「ちっぽけな勇気」などのヒット曲を聴きながら、練習やロードワークに励んできた。昨年から交流が始まり、今年４月のＶ１１戦はメンバーが観戦に訪れた。今回は２７日に青森でライブがあるため、代わりに横断幕でのエールとなった。
大きな勇気をもらい、「誰よりも勝ちたい気持ちが強い」と力を込めた。日本人初の“飛び級”２階級制覇がかかるが、「今はこの試合に勝つことしか考えていない」と目の前の敵だけを見つめた。闘志をたぎらせ、「長谷川穂積第２章」のゴングを待つ。