元県議になりすまし　詐欺で元暴力団員を再逮捕　恐喝は嫌疑不十分

　元埼玉県議が元暴力団員らに恐喝された事件で、県警組織犯罪総合対策本部と西入間署は２５日、元県議になりすまして携帯電話の通話記録などが記載された料金明細書をだまし取ったとして、詐欺などの疑いでふじみ野市緑ケ丘、元暴力団員で自称不動産業、吉川誠容疑者（７１）を再逮捕した。「話す必要はない」として容疑を否認している。

　捜査４課の調べでは、吉川容疑者は９月２９日、坂戸市の鹿川文夫元県議（６８）の住民票などを不正に使用して本人になりすまし、鹿川元県議が契約していた携帯電話の料金明細書３０枚を携帯電話会社からだまし取った疑いがもたれている。明細書には発信記録や通話時間などが記載されており、捜査４課は犯行の目的などを調べている。

　吉川容疑者は今月５日、鹿川元県議を脅し、土地を自分のものに仮登記させたとして恐喝容疑で逮捕されたが、さいたま地検川越支部は２５日、嫌疑不十分で不起訴処分とした。同容疑で逮捕された組員（４４）ら男女３人も１５日付で不起訴処分となっている。