2020年夏季五輪の招致を検討している広島市の秋葉忠利市長は5日、東京都渋谷区の日本オリンピック委員会(JOC)を訪問し、9月末にまとめた開催基本計画案など立候補に向けた活動状況を報告した。
会談は非公開で約1時間行われた。JOCからは市原則之専務理事と水野正人副会長が出席。秋葉市長が、基本計画案の概要や市議会全員協議会、市民説明会の様子を伝えたという。財政計画で1千億円近くを見込む寄付金の実現可能性など詳細部分の話し合いはなかったとみられる。
報告後、秋葉市長は「一定の評価をいただき、さらにいい計画にするよう激励された」と強調。「立候補する気がなければここまでやっていない。今後もJOCにアドバイスをいただき、市民の理解を深めて年内に結論を出したい」と述べた。
JOCの水野副会長は「補足部分はあるが、平和の理念と経費的にコンパクトな点は、国際オリンピック委員会(IOC)の理想に近い」と話した。
20年夏季五輪の招致に向けては、広島市のほか、東京都も前向きな姿勢を示す。JOCは、11年夏までに国内候補都市を決定する方針。
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