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旧広島市民球場:行く末見届ける ライブカメラでネット中継 /広島

 ◇向かい喫茶店に設置

 みんなの球場を見守ろう--。一部解体が始まっている旧広島市民球場(中区)の様子を記録した映像を24時間、休まずにインターネット中継するライブカメラが登場した。「広島市民球場見守りくん」と名付けられ、旧球場と電車通りを挟んで向かい合う「喫茶マリーナ」に設置。店長の中川公一郎さん(51)は解体の経緯に割り切れない思いを抱えながら、「球場と共に歩んできたこの場所で、球場の行く末を見届けたい」と語る。

 中川さんは、自身のブログ(http://blog.livedoor.jp/marina_n/)に球場の写真を毎日載せたこともあった。10月末、インターネットやカメラに詳しい知人が「店にライブカメラを置かせてもらえないか」と持ちかけた。話はすぐに形になり、動画を無線配信できるコンパクトカメラが窓際に据え付けられた。動画は店内の無線LAN機器を通して11月1日から全世界に中継され、既に延べ1000人以上が動画を閲覧している。

 喫茶マリーナは、中川さんの母、満子さん(80)が1978年に開店した。翌年、2度目のセリーグ優勝を果たした広島東洋カープは、日本シリーズも制し、名実ともに黄金時代を迎えた。店は、カープと共に歩んできた。満子さんは兄が元プロ野球選手で、自身は熱狂的なカープファン。被爆体験も背負っていた。91年に母の後を継いだ中川さんは、戦後の広島で球場が紡いできた物語と、体現してきた歴史の重みを知っている。

 「見守りくん」は今後、球場で起こることのすべてを見つめ、世界に伝え続ける。中継はhttp://www.ustream.tv/channel/shimin9【矢追健介】

毎日新聞 2010年11月9日 地方版

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