広島県熊野町は、同町と呉、東広島両市を結ぶ道を「山陽アルチザン街道」と名付け、11日から観光キャンペーンを始める。アルチザンはフランス語で職人の意味。熊野筆、仁方ヤスリ、西条の日本酒といった3市町に息づく伝統産業に触れ、名所をたどるスタンプラリーやバスツアーなどを実施し、観光ルートとして定着を目指す。
街道は、東広島市の山陽自動車道西条インターチェンジから熊野町を経て呉市の呉港まで、県道が大半の約40キロ。車なら約1時間で移動できる。熊野町は2市と協力しては観光名所や特産品を紹介するマップ1万2千部を作製し、県内の美術館など約230カ所に置いてPRする。
11日からのキャンペーンは来年2月28日まで。期間中、筆の里工房(熊野町)と大和ミュージアム(呉市)、酒蔵通り(東広島市)を巡るスタンプラリーを実施。2市1町の風景や食をカメラ付き携帯電話で撮影した写真のコンテストも開く。
熊野町が、内陸部から海へ続く観光ルートを設定しようと企画。県が策定を進める瀬戸内・海の道構想の実証実験に採択された。12日には事前に募った参加者が対象の産業観光バスツアーを実施する。
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