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不明直後に被害か 発見まで行動空白 '09/11/8

 ▽にぎわう山中 放置なぜ

 広島県北広島町東八幡原の臥龍山山頂付近で遺体の一部が見つかった島根県立大1年平岡都さん(19)=浜田市原井町=は7日、司法解剖の結果から行方不明になって間もなく事件に巻き込まれた可能性が強まった。しかし、遺体発見までの足取りはつかめておらず、現場の状況には不可解な点もある。

 ≪足取り≫平岡さんが10月26日夜、浜田市内のアルバイト先の店を出て以降の足取りについて、島根、広島両県警の合同捜査本部は捜査しているが、遺体で発見された11月6日までの行動は全く分かっていない。

 島根県警は当初、寮に帰っていなかったため、店から徒歩での帰宅経路などを重点的に捜査。事故や事件に巻き込まれた可能性もあるとみて、遺留品の捜索や聞き込みを続けたが、事故や事件をうかがわせる状況はなかったという。

 関係者によると、平岡さんからストーカーや個人的なトラブルの相談などはなく、通帳から現金が引き出された形跡もないという。

 ≪遺体発見現場≫平岡さんの頭部が発見されたのは、浜田市内から約25キロ離れた山中。がけ下約10メートルの落ち葉の上に頭部と分かる状態で放置されていた。捜査関係者によると、のこぎり様のもので切断された痕跡があるといい、猟奇的な犯行の可能性をも示す。

 一方、現場は登山客やキノコ狩りの人たちで日中はにぎわう。捜査本部は7日も約200人態勢で現場周辺を捜索したが、ほかの部位や遺留品は発見されていない。なぜ人の出入りが多い場所に、頭部だけを遺棄したのか謎のままだ。

【写真説明】臥龍山のふもとから捜索する広島県警の捜査員たち(7日午前9時20分、広島県北広島町東八幡原)



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