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たこフェリーにお別れ 半世紀の航路休止、最終便見送る

2010年11月16日7時2分

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写真:明石港を出発する、たこフェリー運休前の最終便を見送る人たち=15日夜、兵庫県明石市、高橋一徳撮影明石港を出発する、たこフェリー運休前の最終便を見送る人たち=15日夜、兵庫県明石市、高橋一徳撮影

 兵庫県明石市と淡路島を結ぶ第三セクター「明石淡路フェリー」(愛称たこフェリー)は15日、1954年から続いたフェリー航路を休止した。全従業員68人は同日、解雇した。会社は存続し、同じ航路を走る「淡路ジェノバライン」(兵庫県淡路市)と来春の再開を目指す覚書に調印したが、見通しは立っていない。

 同フェリーは航路の上を通る明石海峡大橋のETC割引の影響で今年度1億5千万円の赤字を見込んでいた。この日の最終便は午後6時10分に明石港を出港。大勢が見送った。

 覚書によると、ジェノバ社は同フェリーの筆頭株主ツネイシホールディングス(広島県福山市)から年内に株の譲渡を受け、経営参画する。その上で、新たなフェリー確保▽船乗り場の借地料(年間3600万円)の大幅軽減▽退職金などで生じる負債の完済――を条件に、来年3月の運航再開を目指すとしている。

 同フェリーの就職支援室によると、再就職が決まった従業員は船員1人だけ。ジェノバ社の吉村静穂社長は、運航再開の場合、「全員は難しいが再雇用したい」と述べた。(横山健彦)

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