広島市南区宇品東の旧国鉄宇品線跡地に、パークゴルフ場が完成した。地元住民が、雑草が生い茂るなど荒れた跡地を有効活用するため、憩いの場として整備してきた。
マツダ宇品工場近くの跡地約1ヘクタールのうち、半分(南北約500メートル、幅約10メートル)を活用。コースは砂地で、グリーンとフェアウエーの一部に芝生を植え、全9ホール(パー33)を整備した。
宇品線跡地は1986年の廃線後に国有地となり、市が管理。ここ10年はほとんど利用されておらず、雑草が高さ2メートル近くまで伸びるなど荒れ地になっていた。
防犯面で不安が生じてきたため、住民は昨年9月、跡地利用策について市と協議。幅広い世代で楽しめるパークゴルフ場を設けることにした。住民有志約10人が今年2月から、重機などで雑草の伐採や整地などを続け、今月に入って完成した。
残る跡地0・5ヘクタールも市民菜園として利用。地元老人クラブ会長を務める中尾貢さん(75)は「住民が交流し、にぎわう場にしたい」と強調。他地区の住民も含め幅広くゴルフ場を利用してもらう考えでいる。
【写真説明】完成したパークゴルフ場でプレーを楽しむ住民
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