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遺体近くにビニール片 袋の一部か、平岡さんの血付着 '09/11/17

 広島県北広島町東八幡原の臥龍山で島根県立大1年平岡都さん(19)=浜田市原井町=の遺体の一部が見つかった事件で、島根、広島両県警の合同捜査本部は16日、山頂付近で血液が付いたビニール片が見つかっていたことを明らかにした。袋の一部とみられ、DNA鑑定により、付着した血液を平岡さんの血液と断定した。

 捜査本部は、犯人につながる有力な遺留品とみて、袋の詳しい分析を進めるとともに、流通ルートなどを調べている。

 捜査関係者によると、ビニール片は、登山道(林道)入り口から約4・5キロの林道終点にある車両転回場から下った斜面で、遺体の胴体部分の近くにあったという。胴体と同じく今月8日に見つかった。熱で溶け変形しており、形状などから袋の持ち手の部分とみられている。

 臥龍山などでは16日も、他県からの応援部隊を含む約310人態勢で捜索を続けたが、残る遺体や遺留品などは見つからなかった。

 左足首が見つかった9日以降、1週間が経過したが、新たに遺体などは見つかっていない。捜査本部によると、これまでに見つかった遺体に埋められた形跡はなく、捜査幹部は「広範囲に分散させ、発見を遅らせようとしたともみられるが、意図的に隠そうとした様子もない」と指摘。犯人が車で林道を進み、複数回停車して遺体各部を次々と遺棄したとの見方を強めている。

 捜査本部は、見つかっていない遺体も山中にあるとみて、17日以降も300人規模の態勢を維持。動物などが動かした可能性も視野に林道の両サイドで念入りな捜索を続ける。



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