【スポーツ経営放談】球場での声援こそ球団支える (3/4ページ)

2010.11.22 05:00

09年には新球場ブームを起こしたMAZDAZoom-Zoomスタジアム広島。広島カープが浮上できるかどうかは、市民がどれだけ球場に足を運ぶかにかかっている=広島市中区

09年には新球場ブームを起こしたMAZDAZoom-Zoomスタジアム広島。広島カープが浮上できるかどうかは、市民がどれだけ球場に足を運ぶかにかかっている=広島市中区【拡大】

 だが、もっと重要なことがある。市民がカープに優勝争いをしてほしいのであれば、球場で選手を鼓舞激励しなければならない。球場を埋め尽くした観客の声援が選手の力を百パーセント以上引き出すからだ。球場に行かずして、優勝争いを望むのは、無い物ねだりと一緒だ。11年は観客動員200万人突破を期待したい。

ベイスターズも同様

 広島市民に期待することは、横浜市民と神奈川県民にも相通じる。ベイスターズの売却交渉の報道に接し、優勝争いと観客動員との間に密接な関係があることを痛感した。1998年の日本一の折、横浜スタジアムは連日満員だった。

 その余韻はTBSが買収する2002年にも残っていた。当時、球団は黒字だった。観客が入れば、球場との悪条件も克服できる。だから、球団経営は観客動員力次第なのだ。逆に、弱い球団ほど、市民は球場に駆け付けなければならない。

 そうしないと、年々、戦力が弱体化し、優勝争いから遠ざかる。球団身売りの第一の責任はオーナー企業にあるが、フランチャイズの住民にも応分の責任がある。

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