JR広島駅北口(広島市東区)の二葉の里土地区画整理事業が、2013年度の完成に向け本格的に動きだす。施行者の独立行政法人「都市再生機構」(横浜市)は、売却益を事業費に充てる保留地(売却地)について7社が取得に応募したと公表した。来年1月の着工を目指す。
区画整理事業は中国財務局、広島県、広島市、JR西日本などでつくる協議会が進め、事業を主体になって担う施行者に都市再生機構を選んだ。総事業費は約52億円を見込む。国やJRなどが所有する約13・8ヘクタールが対象。道路や公園を新設し、一帯を3地区に分ける。
市は今年1月、用途を都市計画決定した。A地区を業務、教育▽B地区を医療、福祉▽C地区を居住、商業―の用途に定めた。
このうちC地区の一部8300平方メートルについて同機構は10月、保留地の購入を希望する企業を募集した。同機構と市は今月18日に開いた地元説明会で7社が応募している現状を伝え、本年度中に売却先を決める方針を示した。
B地区は県と市、医療機関が高精度放射線治療センター(仮称)の整備を計画する。広島大病院(南区)など4基幹病院が参加し、連携して専門医を配置する。開設予定は2014年度。
また、A地区の整備計画は検討を進めている段階という。
地元説明会の参加者からは、交通量が増加することへの心配や安全対策の徹底を求める意見が出た。また、高速5号二葉山トンネル建設への反対運動が起き、着工の見通しが不透明になっていることへの懸念も示された。
【写真説明】所有地の売却に7社が応募したことなどが報告された住民説明会
|