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病院外出産の悲劇 ブログで警鐘 母子の安全、まず考えて (1/2ページ)
このニュースのトピックス:ライフスタイル
医療介入をなるべくしない助産院や自宅での分娩(ぶんべん)は、“自然なお産”として美化して伝えられることが少なくない。しかし、実際には医療介入があれば救えたはずの命が失われたり、負う必要がなかった重い障害を負っているケースもある。こうした悲劇を減らそうと、助産院の出産で長女を亡くした女性が“自然なお産”に警鐘を鳴らすブログを開設。「母子の安全を守るという観点で助産院や自宅分娩の問題点を広く考えてほしい」と訴えている。(平沢裕子)
この女性は北関東に住む「琴子の母(琴母)」さん(39)。平成15年8月に助産院で出産した長女、琴子ちゃんは妊娠中に逆子(さかご)(骨盤位)と分かった。最初に予約していた実家近くの助産院では「逆子なら病院」と断られたが、知人から「逆子直しの名人」として別の助産院を紹介される。
助産師から「逆子の方が簡単」と言われ、また、ネットで「逆子でも助産院で産んだ」という情報が多かったこともあり、助産院での出産を決める。
病院へ搬送されず
逆子直しを3度したが、分娩時に逆子だった琴子ちゃんは、意識のない状態で生まれてきたのに病院への搬送をしてもらえず、2時間後に亡くなった。
琴母さんは「最終的に助産院を選んだのは私で、自分が一番悪いのはよく分かっている。ただ、日本助産師会が『逆子を助産院で扱ってはいけない』と言っているのを知ったのは出産後。もっと早く知りたかった」と悔やむ。