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臨時速報 2010.10.8
ハンガリー、アルミニウム工場の廃液流出事故について 日本メディアでも報道されているように、4日正午すぎ、ハンガリー中央部のヴェスプレーム県で、ハンガリー・アルミニウム会社(MAL)の廃液貯水池の堤防が決壊し、大量の腐食性廃アルカリが周辺に流出した。堰を切って流れ出した赤茶色の廃液は一時洪水となって近隣の村々に流れ込み、これまでに4名が流れに巻き込まれるなどして死亡したほか、120名以上が重軽傷を負った。また、廃液は酸化鉄や酸化アルミニウムや微量の有毒物質を含むとみられ、また液中に強いアルカリ性の水酸化ナトリウムが含まれることから、皮膚などが化学熱傷の被害も出ている。 現場は、ヴェスプレーム県アイカ市近郊の廃液貯水池で、これまでに100万立方メートル近くの腐食性廃アルカリが流出、近隣のコロンタール村とデヴェチェル村など数か村に流れ込んだほか、近隣の河川にも流出した。事故の原因については、降雨のために貯水池堤防の土台が緩んでいたこと、廃液の貯蔵量が規準量を越えていたことなどが指摘されているが、工場側は管理に落ち度はなかったとしている。 廃液は7日未明にドナウ河の支流ラーバ河にまで到達したことが確認されたが、大量の硝酸カルシウム等中和物質を投じてアルカリの中和を図った結果、廃液のPH値は危険水準とされた10以下に低下したと発表された。また、すでに現在避難している村々の住民の家屋の清掃、現状復帰作業がはじめられているが、赤茶色の泥土は数10ヘクタールにわたって付近の農地などの表面を覆っており、乾燥後に有害物質が発生する危険もあることから撤去作業が急がれている。
このページは、ハンガリーの新聞記事を飯尾唯紀が参照・要約しコメントを付したものです。ハンガリーの新聞の翻訳ではありません。
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