アザディスタン王国 宮殿 マリナの部屋
『マリナ・イスマイール。あなたがこれを読んでいる時、俺はこの世にはいないだろう。武力による戦争根絶……ソレスタルビーイングが戦うことしかできない俺に戦う意味を教えてくれた。あの時の、ガンダムのように。俺は知りたかった……なぜ、世界はこうも歪んでいるのか。その歪みがどこからきているのか。なぜ、人には無意識の悪意というものがあるのか。なぜ、その悪意に気付こうとしないのか。なぜ、人生すら狂わせる存在があるのか。なぜ、人は支配し、支配されるのか。なぜ、傷つけあうのか。なのになぜ………こうも人は生きようとするのか……。俺は、求めていた。あなたに会えば、答えてくれると考えていた。俺と違う道で、同じものを求めるあなたなら……。人と人がわかりあえる道を、その答えを。俺は求め続けていたんだ……ガンダムとともに……。ガンダムと……ともに………』
「刹那………!!」
マリナは机に隠されるように置かれていた端末に残されていた文章を読んだマリナは涙を流しながらそれを抱きしめる。
もしあの時、答えていれば刹那は……
そう思うと後悔してもしきれない。
マリナは涙を拭って前を見る。
刹那は自分の信じたものに従い最後まで戦った。
なら、自分も最後まで信じよう。
人と人は必ず理解しあえると……
宇宙
『なのはへ。この手紙……というより、文章って言ったほうが適切か。これが君に届くことがないとわかっていても、書かせてもらいます。僕は今、君やみんなから遠く離れた世界で戦い続けています。……たくさんの人を傷つけました。たくさんの人の命を奪いました。………こんなこと、急に言われても困るよね。でも、届かないってわかってるから、書かせてもらいます。僕は今、新しく出来た仲間とともに、世界と、そこに蔓延る歪みと戦っています。僕たちのしてることはテロリストと変わらない。父さんの命を奪った管理局の人間と………。でも、僕はこの世界を変えたかったんだ。誰かが誰かを傷つけて、傷ついて……そんな世界が、僕は嫌だった。誰かが泣いていても、誰も知らない顔をしている、こんな世界が………。だから、僕は戦うんだ。ガンダムとともに……仲間とともに……この世界で………』
無重力空間を漂っていた傷だらけの端末の画面がブラックアウトする。
どうやら、故障したようだ。
そして、そこに書かれていた独白は誰にも知られずに宇宙の彼方へと消えていった。
2ヵ月後
クラナガン 病院
海の向こうに沈んでいく太陽をユーノはベッドの上からボーッと見つめている。
額には幾重にも包帯が巻かれ、わき腹も厳重に布が巻かれている。
その目には感情の光がなく日の光を反射する長い金髪も相まって人形のようだが、それでもはっきりと彼自身の意志は存在している。
なのはたちと再会したものの、自分が消えた日からそれまでの記憶が一切思い出せなかった。
医者は一時的な記憶喪失だとしたが、自分にはどうしてもそうは思えなかった。
「ジュエル…シード……」
首にかけている青い宝石を手に取って見る。
意識を取り戻した後、管理局員たちが回収に来たが、ユーノはなぜか渡そうとしなかった。
それでも、無理やり取ろうとするとジュエルシードの魔力値が臨界値にまで近くなり、ユーノの手元に戻すとおさまるという不可思議なことが起きた。
封印処理も受け付けないため、ユーノの手元にあると極めて安定した状態にあるため、そのままなし崩しにユーノが責任を持って所持、および管理をすることとなった。
ユーノ自身もそれには嬉しかったのだが、顔が笑おうとしても笑ってくれない。
脳に損傷はないらしいが、今後も検査を進めていき原因を究明すると言っていた。
他にも、浅い傷ではあるがふさがらない脇腹の傷も今後調べていき対策を練るとのことだ。
しかし、ユーノは自分のことなのに上の空だった。
それよりも何か思い出さなくてはいけないものがある気がする。
誰かとの大切な約束。
なのはではない誰かとの約束。
だが、どんなに思いだそうとしても思い出せない。
まるで思い出すのを邪魔するように頭の中に靄が広がっていく。
そして、
「………またか。」
感情のない瞳から涙がぽろぽろと落ちていく。
何が悲しいのかわからない。
悲しくないはずなのに涙があふれていく。
どんなに止めようと思っても止まらない。
それでも、まるでそれまで背負ってきていた悲しみを洗い流そうとするように瞳の奥からどんどん出てくる。
「また泣いてたの……?ユーノ君。」
ユーノは扉の方を向く。
そこに立っていたのはサイドアップで髪をまとめた少女。
ユーノの幼馴染のなのはだった。
「………………………………………」
「もう、先生も言ってたでしょ?あんまり無理に思いだそうとしてもいいことなんてないって。」
「でも、僕は………」
ユーノが何かを言おうとした瞬間、なのはがユーノを強く抱きしめる。
「お願い……思い出さないで………もう、どこにも行かないで……!」
なのはが着ている管理局の制服に涙でシミができていくが、なのはは構わず抱きしめる。
「わかった……。どこにも行かないよ。」
ユーノの言葉を聞いてなのはは潤んだ目でユーノに笑顔を向ける。
この時が永遠に続くように願いながら。
2310年 ファクトリー艦『エウクレイデス』
「フォン、ソリッドが消えた時のデータのサルベージに成功しました。」
「あげゃげゃげゃげゃ!!よくやった874!これであいつのところに行ける!」
フォンは目の前にある球体を見上げる。
ヴェーダのメインターミナル。
メイン機能はもうこの中にはないが、一部の残されたデータと世界最高クラスの演算能力には目を見張るものがある。
そして、なによりフォンが探していたものが残されていたのだ。
「現在使用できる機体はアストレアだけですが、行きますか?」
「当然!だが、その前に……」
損は後ろから迫ってくる水色の戦闘機を見る。
「アイツらを連れてくかどうかを決める。」
「わかりました。アストレア、出撃準備に入ります。」
フォンはコンテナに向かいながらにやりと笑う。
「待ってな……ユーノ・スクライア!!あげゃげゃげゃげゃげゃ!!!!!!」
First season end
But,mission incomplete
continue to season strikers……
あとがき・・・・・・・・・・・・という名のお前らまだ出てきてねぇだろ!!
ロ「というわけで、これでfirstは完結です。まだまだ続きますのでこうご期待。」
兄「ちょっと待て。それよりseason strikersってなんだ?」
ロ「そのまんま。」
ティ「そのまんまじゃない!!まさかstrikers編を書くなんて言うんじゃないだろうな!!?」
ロ「そうだけど。」
ティ「貴様ぁぁぁぁぁぁぁぁ!!なめてるのか!!?」
ギリギリ!!
ロ「ゲホ!!絞まる!!窒息するって!!」
ティ「いっそそのまま息絶えろ!!」
ア「それはまずいってティエリア!!」
ロ「ゲホッ!!死ぬかと思った!!」
兄「お前……出番ないからって荒れ過ぎだろ…」
刹「気持ちはわからないではないがな……ところで、奴がどうやらユーノの世界に行くようだが?」
ロ「そう、しかも……この先はネタバレなんでseason strikersを読んでください。」
ア「でも、時間軸的には正しいけどなんでわざわざユーノをいったんもとの世界に戻したの?」
ロ「ああ、それはリリなのの皆さんの一部をソレスタルビーイング側に引き込むための呼び水みたいなもんだ。具体的には六課の新人から一人とナンバーズの中の一人とあと他にも何人か……」
六課新人+ナンバーズ「なにぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!!!?」
兄「わあああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!?なんだこいつら!?てか数多すぎて狭い!!」
ティアナ「一体誰を呼ぶの!!?」
チンク「姉だな!?姉だよな!?姉だと言え!!」
ノーヴェ「あっ!!チンク姉ずるい!!」
エリオ「そうですよ!!だいたい機動六課で僕だけ男なんですよ!?いい加減ラッキースケベは卒業したいんです!!」
セッテ「それがあなたのキャラ……」
エリオ「失礼な奴だな君!!ていうか劇中でそんなキャラだった!!?」
ウェンディ「若いうちだけっスよ、女の子の体を堂々と見れるのは。」
セイン「ウェンディその発言はいろいろまずいからやめろ!!」
キャロ「あなたたちはまだ出番があるからいいですよ!!私はフルバックでただでさえ出番少ないんですよ!?ここでくらいは輝けるポジションが欲しい!!」
ウーノ「甘いわね!!私なんて戦闘要員でもないから地味の極みよ!!」
ドゥーエ「わたしなんて正体ばれた時点で即死亡よ!?どんな出キャラだっつーの!!」
スバル「みんな忘れてるみたいだけど私はstrikersの主人公なんだよ!!?となると必然的に私…」
ロ「うるっせぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!まだ出てもない奴らがガタガタ騒ぐなぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!大体もう出す奴は決定してんの!!!!!」
新人+ナンバーズ「え?」
ロ「だからもう出す奴は決定してんの!!お前らが今さらどうあがこうと覆らない!!ハイこの話お終い!お前らは強制退場!」
ウェンディ「え、ちょ!?なんなんスかこの丸くてでかい奴ら!?」
ロ「ハロ(Gジェネ仕様)だ。」
スバル「ウソォォォォぉぉぉぉ!!!!!?ハロってもっと可愛いくなかったっけ!?」
ア「ああ……Gジェネだとそんな感じだから。」
エリオ「いや、そうじゃなくて……ぎゃあああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!」
ロ「さ、静かになったな。」
兄「やりすぎじゃね?」
ロ「いいんだよ。それに今回のもう一つの目的はお前らがしばらくでないから挨拶ぐらいはさせてやろうと思って呼んでやったんだぞ。それを首絞めたり珍入者がやってきたり……」
ティ「そうだったのか。」
ロ「じゃ、まずは首を絞めたティエリアから。」
ティ「根に持ってるな……。オホン……ここまでこの作品を読んでくれて感謝する。僕たちはしばらくでないがこの作品はまだ続くから応援をよろしく頼む。」
ア「次は僕だね。えっと、みなさんが満足してくれたかはわからないけど、多くのご意見や感想によってロビンを支えていただきありがとうございます。これからも応援をよろしくお願いします。」
兄「俺は次のシーズンでも少し出るかもしれないけど、その時はよろしく頼むぜ。これからもユーノの活躍から目を離すなよ!」
刹「俺たちの戦いをここまで読んでくれてありがとう。だが、まだ終わりじゃない。この先も俺たちは世界の歪みを駆逐する。しかし、その合間におけるユーノの物語を見守ってくれ。」
ロ「では最後に、今回もこのような拙い文を読んでいただきありがとうございます!まだまだ続くのでご意見、感想、応援がありましたら、バンバン聞かせてください!じゃ、せーの……」
「「「「「新シーズンをお楽しみに!!」」」」」