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読売新聞:元論説委員、渡辺会長を提訴

 読売新聞元論説委員の前沢猛さん(79)が25日、「自衛隊を巡って社論に反した社説を執筆したかのような虚偽の発言で名誉を傷つけられた」として、渡辺恒雄・読売新聞グループ本社会長に慰謝料150万円の支払いと謝罪広告掲載を求めて東京地裁に提訴した。

 訴状によると、渡辺氏は日本新聞協会が発行する07年10月16日付協会報のインタビュー記事で自衛隊を巡る社内論争を振り返り、「社論と反対の社説を書いた論説委員に執筆を禁じたこともあった」と述べた。

 前沢さんは「自衛隊を巡る訴訟に関し、社論に合致する社説を執筆しようとして渡辺氏に禁じられた」と主張。「論説委員が社論に反する社説を執筆したとすると社会的信頼と評価は決定的に失墜する」と訴えている。

 渡辺氏の代理人弁護士は「記事は個人を特定する記述を一切含んでおらず、名誉棄損にはあたらないと考えている」とのコメントを出した。【和田武士】

毎日新聞 2010年11月25日 20時00分

 
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