菅首相:ASEM首脳会議に出席へ 日中関係緊張で

2010年9月27日 20時0分 更新:9月27日 20時6分

菅直人首相=2010年9月撮影
菅直人首相=2010年9月撮影

 菅直人首相は27日、ベルギーのブリュッセルで10月4、5日に開かれるアジア欧州会議(ASEM)首脳会議に出席する方針を固め、野党側に伝えた。臨時国会の10月1日召集方針を決めた際、国会日程を優先していったん出席を断念したが、沖縄県・尖閣諸島沖の中国漁船衝突事件で日中関係が緊張する中、アジアと欧州諸国の首脳に日本の立場を訴える必要があると判断した。野党側も首相のASEM出席については同意した。

 菅首相は27日、民主党本部での政府・民主党首脳会議で「ASEMは重要だ。ぜひ出席したい」と表明した。ASEMには日中韓や東南アジア諸国連合(ASEAN)、欧州連合(EU)諸国が参加。東南アジアではベトナムやフィリピンなどが南シナ海の南沙(英語名・スプラトリー)諸島などの領有権問題を巡って中国の海洋進出への警戒感を強めており、尖閣諸島で領土問題は存在しないとの日本の主張に理解を得る狙いがある。

 中国の温家宝首相も出席する予定だが、日中首脳会談が開かれる可能性について外務省幹部は「今の情勢のままなら無理だろう」と述べ、実現は困難との見方を示した。首相のASEM出席に伴い、与野党は27日、臨時国会での首相の所信表明演説に対する各党代表質問について10月6~8日に行う日程で合意した。【大場伸也】

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