第80回記念選抜高等学校野球大会

 

成章

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熱球譜:粘り強く冷静に--小川泰弘投手(3年)

 「初球は内角の直球を投げます」。36年ぶり2回目の出場が決まった時に小川泰弘投手が語った言葉だ。 

 4万1000人の大観衆の中で約束通り内角直球を投げた。力が入ったのか打者のひざ元に流れてボールとなったが「思っていた球筋だったので緊張感が一気になくなった」と振り返った。

 序盤から135キロ前後の速球と鋭く曲がる変化球で相手打者を打ち取ってきた。五回に逆転を許した時、丸山亮太捕手は「速球にタイミングが合ってきた。変化球を多めに投げよう」と投球のパターンを変えた。粘り強い投球が流れを呼び込み八回に再びリードを奪う。しかし、八回裏1死二塁の一打同点のピンチを迎えてしまう。小川投手は「絶対に投げ勝ってやる」と闘志に火がついた。

 打席には2安打を許している古川翔選手。カウント2-3となるがすべて直球で勝負を挑む。11球目にあわや逆転本塁打かと思われる大ファウルを打たれ、スタンドがどよめく中でも冷静だった。12球目に大きく曲がり落ちるスライダーを投げ空振り三振に仕留めピンチを切り抜け、初勝利を手にした。

 あこがれのマウンドで121球を投げ勝利投手となった小川投手は「甲子園初勝利と校歌を歌っている自分たちを想像していたが、本当になるとは」と驚きながらも笑顔を見せた。粘り強い投球で勝利を手にした小川投手はまた一回り大きく成長した。【渡辺隆文】

2008年3月23日

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