2010年11月22日(月)の記事
米原タンク殺人 被告に無期懲役求刑
去年6月、米原市で交際相手の女性を汚水タンクに落とし窒息死させたとして殺人の罪に問われている男の大津地裁の裁判員裁判で、検察側は22日「平然とウソを重ね刑を免れようとする被告の姿から反省を期待できない」として無期懲役を求刑しました。
この事件は去年6月、同じ職場で働く交際相手だった、長浜市に住む小川典子さん当時28歳を
鈍器のようなもので殴った上、米原市伊吹の汚水タンクに落とし、窒息死させたとして、米原市の会社員森田繁成被告41歳が殺人の罪に問われているものです。
22日、大津地裁で開かれた論告求刑公判で検察側は、被告が犯行を否認していることで確かな動機は分からないとしながらも「小川さんとの間に異性関係を疑う激しいトラブルがあり、不倫関係を暴露しかねない小川さんをなだめる中で、強い殺意を抱きかねない状況だった」としました。さらに「犯行は執拗・残忍で非道なもの。被告の平然とウソを重ねて罪を免れようとする姿は反省を期待できない。20年を上限とする有期懲役では不十分」として、森田被告に対し無期懲役を求刑しました。
一方、弁護側は最終弁論で「被告と小川さんの間に別れ話が出たことは無く、ケンカをしてもその都度仲直りしており、関係は良好だった」として森田被告が小川さんを殺害する動機も証拠も無いとして無罪を求めました。
検察官から無期懲役が求刑された瞬間も特に表情を変えることなく、静かに聞いていた森田被告。「最後に述べたい事は」と裁判長から聞かれると、被告は、「私は小川さんを殺していません」と改めて犯行を否認しました。そして「私を傷ついた家族のもとへ返してください」と無罪を主張しました。
1ヵ月に及んだ大津地裁での裁判員裁判はこの日結審し、裁判官、裁判員らによる評議を経て、来月2日、判決が言い渡されます。
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