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米原・汚水タンク殺人 無期懲役を求刑

 滋賀県米原市で昨年、交際相手の女性を汚水タンクに落とし窒息死させたとして、殺人罪に問われた会社員、森田繁成被告(41)の裁判員裁判の論告求刑公判が22日、大津地裁(坪井祐子裁判長)であり、検察側は「残忍、非道な犯行で、うそを重ねて罪を免れることに腐心している」として、無期懲役を求刑。弁護側は最終弁論で「殺害の動機がない」と無罪を主張し、結審した。

 判決は来月2日。凶器などの物証がなく、裁判員は難しい判断を迫られる。4日に始まった審理は計10日間で、17日に結審した鹿児島地裁の高齢夫婦殺害事件と並び裁判員裁判で最長。

 検察側は論告で、森田被告が被害者と深刻なトラブルを抱えていたとし、被告の車の内部とタイヤ内側から被害者の血痕が見つかったことや、現場付近で殺害時間帯に被告の車に似た車両が目撃されていることなどから、「犯人であることは明らか」と主張した。

 一方、弁護側は最終弁論で、森田被告は妻子がいるものの、被害者との関係は良好と主張。車内の血痕は「被害者の鼻血など」とする森田被告の主張に「矛盾はない」とした。

 森田被告は最終陳述で「真犯人には強い憎しみを覚える。私は犯人ではない」と述べた。

 論告によると、森田被告は昨年6月、米原市の汚水タンク付近で、交際していた滋賀県長浜市の会社員、小川典子さん=当時(28)=の頭などを殴り、タンク内に落として窒息死させたとされる。

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